igomasの部屋

どうも、igomasです。ウルトラマンファン。ヒーローより怪獣、悪役が好き。今日も今日とて「悪役」考察♪

TTFC全面リニューアル記念、期間限定特別配信感想

 皆さんこんにちは、igomasです。普段はウルトラマンやマーベルについての記事を中心に書いております。
 さて、先日東映特撮ファンクラブことTTFCなるサブスクサービスのリニューアルに伴い、TTFCオリジナル作品の幾つかが、期間限定で特別配信されました。
 期間は4/9〜4/10と、非常に短期間。中には4/10の11時ごろに配信され、1時間程度で配信終了のものまでありました。あくまでメンテナンス中の公式からの配慮かつ、気になったもの2,3作だけ見てもらって新規を誘い込むという位置付けなのでしょう。私も全作品は見ることができませんでした。
 私はそもそも東映作品に明るくないこともあり、TTFC加入経験はなし。今回配信されたものはどれも初見です。今回の配信内容がもしすこぶる良ければ、TTFCに加入するのもアリだな、くらいのモチベーションで見ていました。
 以下、見たものの感想を軽く備忘録的に書いていきます。私自身、テレビ本編でよくよく知っているのは、スーパー戦隊デカレンジャーゴーカイジャー仮面ライダーは555(ファイズ)にディケイド、ゼロワン程度のものです。Twitterで色々な呟きを見ている分、ネタには疎くないつもりですが、正式名称など一部記載がテキトーです。ご了承ください。
 では、さっそく見ていきましょう!

 

注)以下、ネタバレを含みます。

 

 

仮面ライダーブレイブ ~Surviveせよ!復活のビーストライダー・スクワッド~

 ひとつ目はこちら。エグゼイドに登場のブレイブと、龍騎に登場する王蛇のお話。
 王蛇、変身者が誰とかは全然知らないキャラだったのですが、意外と、良い。鉄パイプを振り回しての生身での格闘がかなり良いです。歳をとったからこそ出るイケオジ感も良く、20年ほど経ってなおハマり役なのが素晴らしい。
 一方で、変身しての戦闘シーンは今作、あんまりでした。そもそも私は今になってもなお、エグゼイドのライダーたちのデザインに慣れず、好みではないので、それもあるのかもしれません。
 ストーリーもいたってシンプル。裂傷を傷跡もなく取り除くのは流石に医学のレベルを超えてて笑いました。
 エグゼイドはそもそも、ゲームと医者を掛け合わせるという設定自体に無理があったんじゃないかと今でも思うのですが、今作はゲーム要素は少なめに、医者要素を押し出してくれていました。その点は良かったなと思う一作です。

 

ヒーローママ★リーグ

 続いてはこちら。スーパー戦隊の中でも特に人気の高い3ヒロインが子育てに奔走する母親になった、というお話。
 家事とヒーロー活動の掛け持ちでキラキラ輝けないと悩む3人を、子供が励ましてくれるという着地点は好み。
 一方で、「予算がない」をあまりに前面に押し出しすぎており、作風は好みとは真反対。
 人気の3ヒロインが登場し、変身シーンを見せてくれたというそれだけでも結構ありがたいのですが、とはいえだからこそもう少し予算をかけて欲しかったなと思うお話。

 

ドライブサーガ 仮面ライダーブレン

 仮面ライダードライブの敵幹部の1人にしてネタ枠、ブレンの物語。公式のエイプリルフールネタが現実になったやつでしたっけ、たしか。
 無個性極まりない怪人、仮面ライダー軍団、「無」と戦うお話。無個性怪人軍団の中にグレムリンがいるのはちょっと面白いです(笑)
 「不快で傲慢で許しがたい」とか、「わが主が憎む真の邪悪」とか、台詞回しがかなり好き。
 ライダー毒手とかブレンメガネブレードとか、ブレンらしい武器の数々も好きですね。最後のキックと見せかけての頭突きとかも、キャラ付けあり、ネタ性あり、格好良さありで素晴らしい。
 メタ発言がやや多すぎるところが玉にきずですが。
 クリスペプラー博士も良い味出してました。にしても脳容量が600GBって笑笑

 

シリーズ怪獣区 ギャラス

 5分で考えたみたいな脚本。う〜ん、いや、巨大特撮自体は意外と力が入っていてかなり良かったんですけど、そもそもこの話を怪獣特撮として撮る意味はあったのかなぁと。
 ギャラスに対して途中そこそこ人間がいいとこまで戦ってしまうので、脅威のレベルが怪人と大して変わらないというのは惜しいところ。

 

警察戦隊パトレンジャー Feat. 快盗戦隊ルパンレンジャー 〜もう一人のパトレン2号〜

 クリスマスにシャケを食わせる怪人があまりに有名な、ルパパト。今作はそのスピンオフです。
 しっかり王道を行くお話。起承転結が上手くまとまっていましたね。旧2号のキャラもしっかり立っていて、真面目すぎる1号とフォローする2号、間に入る3号の関係がとても良いバランス。新2号も、後輩らしいエネルギッシュさが出ており良い。パトレン組をしっかり描くため、ルパン組を出さなかったのも良い采配でした。とはいえ、音波攻撃の敵に逆位相というのは、ちょっとありがちな展開でしたね。

 

RIDER TIME: 仮面ライダーシノビ

 主人公がイケメンで、演技力も高い。非常に見やすい一作でした。
 ハッタリが滅茶苦茶な人間すぎて、作品としては楽しめませんでしたが。自分の恋敵の正体を暴くために、自分の好きな人に襲い掛かった敵と手を組むというのが、人として終わってます(呆)
 「地域のお楽しみ会」みたいな忍術大会の決勝で、「他の人を殺害したら優勝です」宣言するのは、世界観も終わってます(呆)
 忍術の数々自体は面白かっただけに、根本的な部分が好みに合わなかったのだけが残念です。

 

鎧武外伝 仮面ライダーグリドンVS仮面ライダーブラーボ

 鎧武を知らないのでなんとも言えないのですが、これ単体だけ見ると、ドリアン先輩があまりにヤバい人すぎます(笑)
 後輩が悪に染まったと勝手に思い込んで襲い掛かり、敵の罠に嵌って暴走し、後輩に助けられると先輩面をして良い顔になったと言う、あげく後輩におぶらせ更には走らせる始末。ちょっと人間としてこれはないなと思ってしまうキャラ造形でした。
 まぁ、メロンの人も後輩も含め、今作のキャラ全員ちょっとヤバい人多めというか、まともな人間が1人もいませんでしたね(苦笑)

 

RIDER TIME 仮面ライダーディケイドVSジオウ ディケイド館のデス・ゲーム

 30秒で考えたみたいな脚本。う〜ん、そもそもこれを仮面ライダーでやる意味があったのかな、という作品。
 話も特にあってないようなものですし、ジオウやディケイドのキャストが出て、武田玲奈さんも出て、ちょっとキャストが豪華だった、それだけのお話。
 巷で求められているユウスケの変身とか、正直どうでも良いのですけども(別世界の人間という話でしたので)、根本的な問題は、そもそもこれがなくてももう一つのディケイドジオウコラボ作品だけで十分話が成り立ってしまうということ。
 単体としても不完全燃焼、他の話にも対して影響しない、じゃあこれは何のために作ったんだろう、とシンプルに首を傾げる作品でした。
 お金払ってサブスク入ってこれをお出しされたらたぶん怒ってたと思います(笑)

 

オーズ10th 仮面ライダーバース バースX誕生秘話

 オーズをあまり知らない私でも分かる、絶対復コアより俳優陣が生き生きとしてて視聴者からも人気のやつだこれ。
 まぁ、別作品のことはさておき、かなり良い作品。ドライバーのエネルギーが暴走して、後藤さんがパラレルワールド送りになってしまうというお話。
 当時のメンバーが勢揃いしている上、各キャラの立ち位置がどれも魅力的。比奈がオーズで、ちょっと性格悪め。ウヴァがメダル投げ役。ウヴァ、カザリ、ガメル、メズールが(うち1名を除いて)火野の家族で、比奈のファン。伊達さんがハッピーバースデーで、アンクがドクター真木。中でもアンクがハマり役すぎて笑いました。
 特に中身という中身もないですが、パラレルワールドという特性を活かした面白い配役、久々のオリキャスメンバーの和気藹々とした楽しいシーンの数々。スピンオフ、こういうので良いんだよとなるお話でしたね。

 

ヨドンナ1,2

 1が前編、2が後編なのでまとめて書きます。キラメイジャーのスピンオフ。感情を知らないままに亡くなった敵幹部ヨドンナが、暴力団抗争に巻き込まれた少女との出会いを通じて、感情を知っていく、というお話。
 いやはや、結構面白かったです。お話自体は、ヨドンナが段階的に喜怒哀楽の4つの感情を知っていくというシンプルな作りなので、特に気を衒った展開もなく、道のりに従って進んでいくのですが、とにかくアクションが良い。
 今作は特に怪人などは登場せず、完全に人間と人間のアクションなのですが、これが非常に良い。どのバトルも良くて、ずっと見てられますね。
 ついでに言うと色々コスプレも多彩で、ヒロイン2人の七変化が見られたのも良いですね。
 キラメイダンスでバトルするのはちょっとやり過ぎ感はありましたが、どうせスピンオフではあるのでそういうお遊び要素もたまにはいいと思います。
 ともかく、坂本浩一監督の最近の良作を見られたというだけでも良かったです。最近ウルトラマンの方では絶不調の彼ですが、なるほど、人間大のアクション、それも生身の戦闘を撮るのがなかなか上手い。

 後の3もそうですが、エンディングでキャストがキラメイダンスを踊るの、良いですね。やはり戦隊はこうでなくっちゃ。

 

ヨドンナ3 ヨドンナのバレンタイン

 話がちょっと複雑になると、途端にボロが出る、坂本浩一監督らしい一作。愛情を描くのって、ちょっと難しいですよね。この短時間で描くには、やや無理のあるテーマでした。
 愛情を知るために人間界に再び舞い戻ったヨドンナは、1人の少女と出会い、愛情らしき感情を抱きます。が、結局、敵怪人にいいように操られていたというオチ。ヨドンナが抱いた感情を純粋な愛情とは言いがたい展開なわけで、う〜ん、これで一件落着とされると、不完全燃焼感は否めません。
 作中作として登場した映画もかなり無理がある話でしたし(練習台でキスするのは意味不明すぎます)、とにかく今作無理やり入れられるキスシーンが多くて、しかもやたらと長くて、監督の悪いところが出てしまっていたと思います。意味のあるキスシーンは別にいいんですけど、あまり今回のはそうでもなかったなと。
 あと今更ですが、感情を知らないキャラが感情を知るって、テレビ本編でやるべきでは?と思ってきました(笑)

 

爆竜戦隊アバレンジャーwithドンブラザーズ

 出来ることなら、もう一つのハリケンジャーの方も見たかったのですが、時間の関係で見られず。まだ幾分か知識のあるアバレンジャーの方を見ることにしました。
 アバレブルーがサルブラザーの腰を治しながら敵を倒すのをサポートするという、かっこいいんだかかっこ悪いんだかよく分からない先輩らしい一面を見せる作品。
 どちらの戦隊もノリが良かったなぁ、くらいの感想しか言うことがない(笑) まぁ、こうやって周年戦隊と新戦隊がコラボする作品があるのは嬉しいことです。

 

仮面ライダーゲンムズ ─ザ・プレジデンツ─ 
仮面ライダーゲンムズ スマートブレインと1000%のクライシス
仮面ライダーアウトサイダーズep.0(副題は以下省略)

 何作かまとめてではありますが、一応、檀黎斗編ということで。
 エグゼイドは見るたびにデザインが合わなくて途中で視聴を切っている作品ですが(この前の配信ではようやく2話の終わりまで見られました)、檀黎斗のキャラだけは結構好きですね。ジオウなどなど、後続の作品にもよく顔を出す人気キャラではありますが、彼のキャラ自体は良い味を出していると思います。
 今作でも、最初は天津の身体にゲーム病として発症し、次いでヒューマギアとして復活する檀黎斗。そこから怒涛の勢いでゼロワン世界を滅茶苦茶にしていきます。ゼロワン世界は私とも因縁が深く、色々な意味を込めて一生続いてほしい世界なので、檀黎斗が滅茶苦茶にしていく様はかなり痛快です。
 アークを生み出したことの責任を何気に取ろうとする天津。それをもっと本編でやりなさいよと突っ込まずにはいられませんでした。


↓ゼロワン記事はこちらから

igomas.hatenablog.com

 絶版で有名なクロノス、アークと組んだ天津、園田真里の姿を模しデルタに変身するスマートレディと、様々な敵が立ち塞がります。
 檀黎斗の良いところは、神だなんだの言って自己評価が高く、そして意外とその言葉通り有能で、でも抜けているところも愛嬌も沢山あって、アッサリ負けることも多いけれど、でも諦めることを知らずどこまでも強くなるしぶとさ、なんですよね。そこが上手く今作に詰まっている……エグゼイドを2話までしか見てない奴が何を語ってるんだって話ではありますが(苦笑)
 ヒューマギアになって食事も睡眠もいらないと喜ぶものの、すぐ充電がなくなって焦る様とか、それでちゃっかり拾われて充電してもらう所とか、園田真里との掛け合いとか、全部全部ひっくるめて、これが檀黎斗の良さだよなぁと実感する作品でした。
 正直、今回の配信で1番見たかった作品ですね。
 あ、あと天ヶ崎さん出るのもちょっと嬉しいです。

 

仮面ライダーアウトサイダーズep.1〜4

 う〜ん、やっぱり私は檀黎斗が見たかっただけのようです。ここまで色々な世界に派生されると、ちょっと、蛇足感が出たなと。
 そもそもアークとゼインっていう対立があまり盛り上がらないというか、そもそもゼロワンのアークに魅力がなく思い入れがなさすぎるせいかもしれません。
 こんなに豪華メンバーなのに、いまひとつ盛り上がらないのはどうしてなんだろう。元キャラと違う世界線の人が多すぎてゼイン側の人間に魅力がなさすぎるからか、アーク側にいまひとつ集結してる感がないからか、単純にライダーバトルばかりなことに飽き飽きしてきたのか、たぶんその全部だと思います。
 ブレンは前作を見ていることでより馴染みがある+仮面ライダーとしてのキャラが確立しているので良かったのですが、まぁ、それくらいでしょうか。

 

まとめ

 という感じで、雑感でした。あまりそのキャラを知らないからこそ、フラットな視点で作品を評価した部分もあれば、まだまだ分析が甘い部分もあったかもしれません。取り敢えず、いち備忘録ということで。取り敢えず今回はTTFC加入は見送りで。
 最後に、今回紹介した作品を軽くランクづけしました。私の好みの傾向が多少わかるかもしれません。
 それでは、また次の記事でお会いしましょう、igomasでした!

 

ランキング

1位:ヨドンナ1,2
2位:仮面ライダーゲンムズ&仮面ライダーアウトサイダーズep.0
3位:オーズ10th 仮面ライダーバース バースX誕生秘話
4位:ドライブサーガ 仮面ライダーブレン
5位:警察戦隊パトレンジャー Feat. 快盗戦隊ルパンレンジャー 〜もう一人のパトレン2号〜
6位:ヒーローママ★リーグ
7位:爆竜戦隊アバレンジャーwithドンブラザーズ
8位:仮面ライダーブレイブ ~Surviveせよ!復活のビーストライダー・スクワッド~
9位:RIDER TIME: 仮面ライダーシノビ
10位:鎧武外伝 仮面ライダーグリドンVS仮面ライダーブラーボ
11位:ヨドンナ3 ヨドンナのバレンタイン
12位:仮面ライダーアウトサイダーズep.1〜4
13位:シリーズ怪獣区 ギャラス
14位:RIDER TIME 仮面ライダーディケイドVSジオウ ディケイド館のデス・ゲーム

仮面ライダー555 20th パラダイス・リゲインド感想

 皆さんこんにちは、igomasです。今回は、20年ぶりの仮面ライダーファイズ最新作、仮面ライダー555 20th パラダイス・リゲインの感想記事です。
 仮面ライダー555は、仮面ライダーシリーズの中で、唯一私の好みにドハマりした作品です。私は仮面ライダーに関しては、他の作品は殆ど視聴しておらず、完全にファイズ専門のファンです
 仮面ライダー555は、変身ベルトの所有者が次から次へと変わるのが特徴の一つ。時には敵怪人がファイズに変身し、誰が変身しているか分からないが故の騙し合いなども繰り広げられます。緻密な人間ドラマは月9ドラマなどにも勝るとも劣らないもので、傑作と言えましょう。
  敵怪人オルフェノクの中にも、人間の心を持つものがいたり、人間の中にも、怪人より邪悪な立ち回りをする者がいたり……本当によく考えさせられる作品です。
 思えば、仮面ライダーで初めて見たのがたまたまファイズだったことが、仮面ライダーシリーズを追わなくなった最大の理由かもしれません。どの作品を見ても、ファイズ越えの作品はありませんでしたから。
 さて、そんな仮面ライダー555ですが、20周年記念ということで、この度映画館で、仮面ライダー555 20th パラダイス・リゲインドが上映されることとなりました。近年の東映作品をみると、10周年作品は幾つか作られる傾向がありましたが、10周年を飛ばして20周年記念作品が作られるというのは、なかなか凄いことですよね。
 当時の俳優陣の中には、残念ながら芸能界を辞めてしまったり、亡くなった方もいらっしゃいました。けれども、主人公乾巧役の半田健人さんをはじめ、真理、草加、海堂、北崎役の方々や、当時の監督・脚本家陣がカムバックし新作を撮ってくださいました。思えば、4号、ジオウ、カイザの漫画、アウトサイダーズ、ドンブラザーズなど、20年の間も東映作品にて色々と活躍されていましたから、呼び寄せるのも案外簡単だったのかもしれません。北崎さんは意外でしたが。
 さて、当然本記事では、当時のテレビドラマ版と本作のネタバレを含みますし、視聴していることが前提の記事となっております。ご了承ください。それでは、さっそく見ていきましょう!

 

 

 正直、予告編を見た時は不安しかありませんでした。だってそもそも、本編で死んだはずの草加と北崎がいるんですもの。当時の役者陣の中でも、草加役の村上幸平さんはファイズ関連のイベントでもよく顔を出されてましたし (ハローキティコラボとか) 、ファンからの人気も高かったですから、制作陣としてもなんとか出したかったのでしょう。それで、死人が出るなら他のキャラも、と、それに続いて北崎さんが抜擢されたのでしょう。
 とはいえ、本編で死んだキャラを出すというのはなかなかリスキーな試みでもあります。草加も北崎も、死に際は本編でも屈指の名シーンであり、両者とも生き返るとなれば、それを汚してしまうことにもなりかねないからです。
 また、なかなか攻めた試みのネクスファイズも、ちょっと心配でした。新しいファイズと銘打たれて発表されたネクスファイズですが、正直ファンとして見たいのは昔のファイズですし、そもそもネクスファイズ、ちょっと初見だとダサかったものですから。
 仮面ライダーって、近年では気を衒ってか異質なデザインが多く、その系譜は仮面ライダーWあたりから続いています。で、だいたいそういう仮面ライダーが、「動いたらカッコいい」となるかと言われれば、Noです。ダサいライダーはだいたい番組が終わってもダサいままです。
 そんなわけで、あまり自分はネクスファイズが受けつけられず、そもそも昔のファイズが出るかも分からない。本編の重要キャラの死亡シーンが汚される恐れもある。それ以前に、最近の東映作品からしてたいしたクオリティの作品になるかも相当怪しい。なのに公式はテレビ本編の続編とまで銘打っている。短い上映時間の中で新ライダーも出て内容はてんこ盛り。おまけに俳優陣が制作陣に直談判して展開を変えさせたとか。まぁ、そりゃ当然不安なわけです。
 で、本作がそんな不安を払拭したのかというと、案の定……

 

 

 

 

 

 


 払拭しました。普通に良い作品でした。さすがファイズだね。
 今作、Twitterとか見ると概ね良い意見もありつつ、時折批判コメントも見る、みたいな、そういう作品ではあるのですけど、私は普通に良いと思いました。結構満足しています。
 まぁ、ウルトラマン記事を普段見ている方は基本的に私のことは分かっていると思いますが、基本的に甘いんですよね、私 (笑)
 テレビ本編から先を描いた話として、どんどん本編ではやっていなかった新展開へと舵を切り、新たなファイズを作ってくれたと感心しています。制作陣の腕も、20年経ってもちゃんと劣っておらず、他のライダー作品に埋もれるような作品ではなく、「ファイズを作る」という意気込みが感じられました。
 まぁ、新展開が気に入らなかった人は、本作もパラレルワールドってことにしたら良いと思います。公式は続編とか言ってますが、公式が言ったから何ですか、視聴者が公式です(笑) 20年ファイズを好きでいたんですから、それくらいの頑固さも本作の制作陣は許容してくれる、そんな気がします。
 その上で、結構私は本作好きですよ。以下、内容に触れていくとしましょう。

 

 

 結論から言うと、草加と北崎はアンドロイドでした。まぁ、それくらい振り切ってくれた方が良いと思います。草加は最初の登場シーンから「オルフェノクを守る側」として登場しました。草加は嘘でも「オルフェノクを守る」なんて絶対言わない奴なので、開始早々「あ、やっぱり本物の草加は死んだんだな」と納得しました。
 Twitterを見ると真理に対して愛を求めるとことか、「草加風味」を感じた視聴者は多かったようですが、私に言わせればあれは草加ではありません。だからちょっと、最初から寂しさもありましたけど、でも面白さが勝ってましたね。明らか偽物なのにガワだけ草加、一体こいつは何なのだと思いながら見てましたから。
 で、北崎さんがなかなかオルフェノクに変身しない上、よく分からない鞭状の刃を使うものですから、いよいよ不穏だなと思っていたらまさかのアンドロイド。北崎がアンドロイドなら当然草加も、と思っていたら、手から砲台がニョキっと出て本当に嬉しそうな草加スマイル。やはり、久しぶりにファイズ本編でできる草加スマイル、草加役の村上さんもテンション上がってたんだろうなと思います。
 草加草加たらしめているものって、草加スマイルじゃないんですよね。下を向いていたところから顔をちょっと上げて相手を見つめて真顔で「どういうことなのかなぁ」とか言ってる草加草加なんですよね。今作の草加はアクが抜けすぎていて、だからこそ不気味でもあり、ネットミーム化した草加スマイル製造機でもある。ちょうどいいバランスだったと思います。まぁただ、これ以上草加スマイルを擦られても面白くないというか、本作限りの一発芸だと思っているので、今後これを継続してやられると途端にセンスのない絵面になるとは思います。ただ本作限りでは、良い演出でした。首元や額にスマートブレインの文字が現れる悪ふざけも含めて。
 北崎さんは強かったですね〜。オルフェノクでもアンドロイドでも強いんかいっていう(笑)。北崎を北崎たらしめているのは、オルフェノクであることというよりは、「こんなの勝てないだろ」って絶望感なので、強さだけ引き継いでいるのはなんだか納得。オルフェノクの北崎は、オルフェノク態が圧倒的に強くて、デルタは玩具、力を制限しているがなお強い、って感じでしたけど、アンドロイドの北崎は、アンドロイド状態が強くて、AI予測機能搭載のミューズに変身してはじめて圧倒的強さを誇るっていう対比も、結構好きですね。
 デルタへの変身もミューズへの変身も、前任の女性変身者を死なせてベルトを奪い取り変身する、というオマージュも上手く刺さりました。物理的にも上手く刺さってました。ちょっとグロかったけど。

 

 

 新ライダーのミューズの話題が出たところで、冒頭シーンの話をば。冒頭から、医療機関で解剖される死体のカット。最近の仮面ライダーだと流血は愚か、人が死ぬ描写すら出来なくなっていますが、いきなり血の表現があって嬉しかったです。取り出された心臓を素手で掴んで体内に戻すのめちゃくちゃ過ぎて好きですね。
 死体はライノセラスビートルオルフェノク(テレビ本編にも登場したオルフェノクですが、本作は別個体)へと変化して、街に逃亡。スマートブレインから派遣された胡桃玲菜が対象に当たります。
 当たり前のように大量投入されるライオトルーパー、良いですね。仮面ライダーシリーズでは初の量産型ライダー。ただの特殊部隊ではなく、仮面ライダー部隊に囲まれるってのは、量産型とはいえ程よい緊張感と絶望感。
 ミューズのデザインも良かったですね。特に肩の刃、これが良い。仮面ライダー555と並んで、仮面ライダーのデザインが特に格好いいのが仮面ライダーカブト。その中でも、ガタックの肩の刃は特にお気に入りのデザインです。ミューズのデザインの際にも多少参考にしたのかもしれませんね。
 AI予測の描写も良かったと思います。一度玲菜が灰になる描写を入れるのが、凄く良い。え、死んだの?と思わせてから、予測完了で全部攻撃をいなして大逆転、という流れが綺麗にハマりました。
 ファイズ仮面ライダーは、必殺技発動時に円錐状のマーカーを出すのですが、ミューズのマーカーは、やはり20年経っただけあり、CG技術の進化を感じましたね。片方の刃を投げて突き刺し、相手を引き寄せもう一方の刃で斬るというのが、かなりスタイリッシュでカッコいい必殺技。
 真理たちは菊池啓太郎が営んでいたクリーニング店で、オルフェノクを守る仕事をしていました。まぁどちらかといえば、オルフェノク保護をやっていたのは2号店の海堂な気がします。木場の意思を継ぎ、オルフェノクでありながら人間を捨てていない海堂が、人間とオルフェノクの共存を目指す真理と一緒にオルフェノクを守る仕事をしているのは、結構納得のいく展開。ゲッコーオルフェノクやクナイオルフェノクなど、いかにもラーメン屋にいそうな見た目のオルフェノクが集まっていましたね。
 本作、仮面ライダーの新規スーツが3体とかなり多めで、65分という上映時間の短さを考えると、新オルフェノクは出てこないのかなと思っていたのですが、なんと今作新オルフェノクが4体も登場。新規スーツが計7体と、かなりの大盤振る舞いです。近年怪人が軽視されつつある仮面ライダーで、これだけ新怪人が出てくれるのは、純粋に嬉しいですね。

 


 その後、ラーメン屋の1人、モスキートオルフェノクが助けた人が通報し、真理たちはミューズらスマートブレインと交戦。そこに現れたのは、スマートブレインの手先となった、ネクスファイズこと乾巧でした。ファイズブラスターを片手に、海堂らオルフェノク達を圧倒していきます。
 公開前はデザインが不安だったネクスファイズ、意外や意外、動くと格好よかったです……いや、格好いいとはちょっと違うかもしれません。ダサいを怖いが上書きした、という方が正しいかも。
 兎に角、見ていて思ったのは、ネクスファイズはアクセルフォームありきのデザインだったのだなと。顔面が180度回転してアクセルフォームになり、迫ってくるネクスファイズ魚眼レンズのように顔面を写しつつ、円錐状のポインターが無数に生成されるあたり、かなり怖さがあって良い演出でした。
 ネクスファイズ、額に銀色の模様が入っているのがあまり良くないなと思っていたのですが、180度回転するとそれが仮面ライダー1号の涙のようなデザインを思わせる、秀逸なデザインでした。アクセルフォームがあまりに良かったので、ネクスファイズ全体の評価が上がった、という感じですね。

 

 

 乾巧に恋心を抱く玲菜は、真理を攫ってオルフェノクの記号を覚醒させ、真理がついにオルフェノクとして覚醒します。ワイルドキャットオルフェノクの画像自体は、映画を見る前からTwitterに流れてきていて、その正体に関するネタバレは受けなかったものの、「どう考えてもウルフオルフェノクの巧との対比で、真理が変身者だろう」と思っていたので、真理のオルフェノク化は覚悟していました。
 ただ、そこに至るまでの流れがだいぶ、良かったですね。先述のとおり、草加はもはや草加ではないので、誰か別の人物が草加のポジションをやってくれないかな、思いながら見ていたのですが、ちょうど玲菜がそのポジションにカッチリハマりました。
 本記事でも書きましたが、人間の中にオルフェノクより陰湿に立ち回るキャラがいるのがファイズの魅力の一つと思っているので、玲菜がその役を買って出てくれたのは好印象。凄く悪い顔をしてましたね。
 ワイルドキャットオルフェノクと化した真理は、最初はオルフェノクの本能に支配されて暴れ出しますが、海堂や巧の助けもあり落ち着きを取り戻します。
 乾巧と真理は病室で、今後のことを話し合います。ここで巧がようやく心を開いて、真理に助けてくれと正直に言うシーンは、20年経ったからこそできる展開なのだろうなと。2人はオルフェノクの姿で愛を育み、巧は真理を守るために、スマートブレインと対立することを決意します。
 あとは先ほども述べた通り、玲菜が乾巧にとどめを刺すのを逡巡し、北崎に腹を貫かれて死亡。北崎はミューズに変身し、草加も正体を明かしてネクストカイザに変身、となるわけです。ネクスファイズネクストカイザ、ミューズの新ライダーたちが、いずれもスマートブレインの手先として、敵ライダーとして登場するというのは、統一感があってかなり好きですね。
 予測AIに圧倒され変身解除に追い込まれる巧のもとへ、菊池条太郎が駆けつけて旧ファイズギアを渡し、巧はテレビ本編のファイズへと変身。主題歌とともにラストバトルが始まります。戦闘シーンは尺自体はあっさり目でしたが、短時間の中に格好良いシーンを凝縮して詰め込むのがファイズの戦闘なので、これで十分満足です。というか、これが見たかった。
 最後は真理ことワイルドキャットオルフェノクの斬撃とファイズのクリムゾンスマッシュで締め。北崎と草加はあっさり爆散するのでした。
 草加アンドロイドIIが起動され、スマートブレインの新社長に就任。一方平和が訪れた菊池クリーニングでは、巧の買ってきたマヨネーズを使って、お好み焼きを食べるのでした、で終幕。エンディング曲はテレビ本編と同じく、ISSAさんが担当してくれました。

 

 ということで、展開に沿って振り返っていきました。
 本作の特徴の一つが、「真理がオルフェノクになる」という展開だったわけですが、最終決戦で、安直に真理が仮面ライダーに変身して巧と共闘、とかにしなかったのは良い采配だと思っています。「ヒロインが変身したら喜ぶでしょ?」という安直なファンへの媚の売り方はあまり好きではありませんから。

 あと結構露骨にテレビ本編のオマージュが多かったですね。真理がビルから投身自殺を図るシーンとか、結構な頻度で出てくる網状の暖簾とか。
 さて、そんなわけでかなり満足のいく出来だった本作ですが、ネットでは一部否定的な意見も出ています。全体として見ると、私は特に気にならないのですが、もっと本作を良くするなら、こうした方が良かったのではないか、というポイントを最後に幾つか挙げていこうと思います。
 まず、明確に良くないポイントで言うと、玲菜のセリフですかね。変身する時に恥ずかしがるシーンがあるのですが、完全におっさんの悪ノリでしたね。キャラ付けのためにこういうセリフを入れること自体は否定しませんが、「脱ぐんじゃないんだから」とか「脱ぐのか?」などの台詞は流石にやり過ぎ。ない方が良かったのかなとは思います。海堂にも同じ類のセリフがありましたね。こちらもカットした方が良かった感。
 真理が美容師の夢を諦めたって描写は、ちょっと要らなかったんじゃないかなぁと。テレビ本編のテーマが夢な上、巧が真理の夢を守るというところに一つ感動があったのに、その夢がついえてどうするよと。ちょっとテレビ本編が台無しになった感は否めませんね。
 敵のオルフェノクが登場しなかった、というのも、純粋に残念なポイントではあります。20年ぶりに新作が出て、敵怪人が一体も出ないというのは、ちょっと寂しいものです。なんだろう、テレビ本編と本作の間に、タイガーオルフェノクっていう傑作デザインの番外編オルフェノクがいるだけに、いっそう本編の秀逸デザイン敵オルフェノクを期待してたってのはあるかもしれません。
 それから、ファイズの中の人(スーツアクター)が違う、というのも挙げられますね。テレビ本編でファイズスーツアクターとして活躍されていたのは、かの有名な高岩さん。本作でも、ラーメンの汁をかけられて熱そうに腕を振る客としてカメオ出演していました。もっとも、本作のファイズスーツアクターは別の人のようです。カメオ出演しているんですから、最後のファイズくらいは、演じてほしかったなと。せっかく最後、旧ファイズが登場するのに、「おおお〜よく知っている昔のファイズ......じゃない!」となってしまいます。明らかに動きが違いますから。
 後は、ネクスファイズスマホで殴ってくれってずっと思って見てましたね。玩具紹介ではスマホの画面で殴る描写がかなりインパクトが強く、劇場で放つのを楽しみにしていたのに、一度もスマホで殴る描写がありませんでした。また、同じく玩具紹介であった銃アクションもありませんでした。どちらも格好いい必殺技だっただけに、見られなかったことがシンプルに残念です。

 あとシンプルに音質が悪かったです。これは制作陣の編集が悪いのか、それとも映画館の調整が悪いのかは分かりませんが。玲菜役の方が結構声を張り上げるシーンが多く、キンキンと響いていました。スマートレディの声も結構響いてましたね。戦闘時の音も含めて、音量を上げすぎているのか、全体的に少し音質が悪いように聞こえました。
 この辺りが、明確に良くないポイントでしょうか。

 


 あとは思ったことを少々。そもそも、物語として、北崎や草加を社長にする必要があったかは疑問です。死人とわかっている北崎をわざわざアンドロイドにするのもよく分かりませんし、一度ファイズに敗北し、アンドロイドであることが割れている草加を再生産して、社長に据えるのも良く分かりません。
 結局、当時のキャストを制作陣が使いたいからという、制作陣の都合にすぎないのですが、その理由一点張りすぎて、ちょっとな、とは思います。もう少しそこに意味があれば、説得力はあったかも。
 それから、乾巧が寿命が来て死にかけて自暴自棄になっている、というのは分からなくもないのですが、だとしてもネクスファイズとして真理が仲良くしている人々を問答無用で消し去るのはやり過ぎでは?と思ってしまいます。なぜ乾巧がオルフェノクを襲うのか、なぜ心変わりしたのか、というところは、もう少し丁寧に描いても良かったのではないでしょうか。
 あと、4号とか映画とかジオウとかで多少出演はあったものの、やはり20年のブランクがあるだけあって、単純に乾巧役の半田健人さんの演技が下手になってました。もうちょっと演技指導があっても良かったのでは、と思います。
 あと三原はどうしたよと。一応ちゃんと3人目のライダーとしてテレビ本編でも大きな成長を遂げた人物の1人ではあるので、彼に一言でも言及はあった方が良かったんじゃないかと。
 それから、真理のセリフはちょっと物議を醸してましたね。たしかに「あなたもオルフェノクになっちゃえば?」はデリカシーがなさ過ぎる気がします。テレビ本編時代から、真理は結構空気の読めない発言をしちゃう子だったので、私としてはギリギリ許容範囲内ではあるのですが、とはいえこのセリフは人によっては受け付けられないだろうなとは思います。変えても良かった気がしますね。
 まぁ、これらは明確な良くない点というわけではないので、あくまで作品をより良くするならここかな、という点を挙げたまでです。


 ということで、仮面ライダー555 20th パラダイス・リゲインド感想記事でした。いやはや、ファイズというだけあってかなり筆が乗りましたね。
 最後色々書きましたけど、やはり全体としては、私は本作で十分満足しました。今後も作ろうと思えば続編がいくらでも作れそうな展開にはなりましたが、果たしてどうなっていくのでしょうか。非常に楽しみです。
 では、また次の記事でお会いしましょう、igomasでした!

ムーンガール&デビルダイナソー11~16話感想

 皆さんこんにちは、igomasです! 今回も、マーベルの「ムーンガール&デビルダイナソー」の感想記事です。今回は11~16話、最終話まで一気に駆け抜けます!

 今回も、各話の感想に加えて、◎(神回、リピートしたい)、○(まぁまぁ良かった回)、△(まぁ悪い回、惜しい回)、×(ダメダメ回)の4段階評価をつけています。

 それでは、さっそく見ていきましょう!

 

↓前回記事はこちらから

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11話◎
 母は強し……というか、「ルネラの母は強し」な回。町長から勲章を貰ったルネラは、ローワーイーストサイドの顔として動かなければならないと気負いします。
 そんな折、町長に頼まれて、科学者マズラー夫妻に協力し、「ローワーイーストサイドを向上しよう」プロジェクトの顔を務めることになります。しかし、マズラー夫妻はかなり価値観の偏った科学者で…というお話。
 ローワーイーストサイドという街ならではの魅力と、ムーンガールが真の意味で街のヒーローたる理由がよく分かる良い回でした。
 このアニメ、ルネラの母親や祖母がルネラの悩みに、「私にもそういう時期があった」とまず共感から入るの、嬉しいですね。ルネラのことを本当に大事にしているんだなぁと、ほっこりします。
 マズラー夫妻もなかなかの科学者ではありそうなのですが、ルネラが科学力で一枚上手なの流石過ぎます。シールドにもかなり貢献していますし、ムーンガール、「街のヒーロー」ポジションにしては凄すぎでは(笑)
 あとムーンガールの衣装がコロコロ変わるの良いですね。


12話◎
 ケイシーがフォロワー数にこだわり過ぎるのは、今ドキといえば今ドキですが、たしかに欠点でもあるなと。今回はそんなケイシーの成長回。
 来たるバットミツバを、従姉妹に負けないくらい大規模にしなければならないというプレッシャーに押されるケイシー。ルネラは「ムーンガールが来る」という触れ込みで人気を集めようと計画。超有名インフルエンサーオデッサドレイクも来ることが決まり、バットミツバは大成功に思えたが、ケイシーがフォロワー数に夢中になりすぎて…というお話。
 オデッサドレイクがヴィランだった、という展開はやや安直な気はします。ケイシーがオデッサに批判されてでもルネラを取るって展開は、そりゃそうなるよなってなっちゃうので。
 とはいえ、ムーンガールとの戦闘時、ムーンガールとイヤホンを片耳ずつ分けっこするなど、インフルエンサーヴィランって設定に上手く合っていましたし、なによりラストのファンサービスが見事だったので、十分満足ではあります。まさかあのキャラがアベンジャーズのテーマとともに現れるなんて!
 ケイシーの従姉妹たちの印象を悪くせず、むしろ魅力あるキャラに仕上げてくれたのも嬉しいところ。ムーンガール&デビルダイナソー、ほんとどのキャラも魅力的に描いていて凄いです。
 あと、あんなにチョコまみれにして怒らない教会優し過ぎます(笑)


13話○
 小さくなりたいでビルダイナソーのために、ルネラが「飲むと身体が小さくなる薬」を作ってあげるお話。ハンクピムの生涯かけた研究(スーツ着てないと小さくなれない)をあっさり進化させて飲み薬にしてしまうの、さすがルネラです(笑)
 デビルダイナソーが薬を飲み過ぎて、今度は大きくしなければならないと、ゴライアスことビルフォスターに助言を求めます。ビルフォスターはMCUと同じ役者さんが声をあてているとのことで、こういうファンサービスめっちゃ良いですよね、今作。
 小さくならなくて良い、大きいままでいいのだ、という着地点に合わせて、デビルダイナソー用に屋外映画上映をする、というラストは綺麗な終わり方。
 ケイシーに巨大化薬品を作らせるのはあまりに無理がありすぎるだろうということで、若干乗りきれない部分もあったので○ということで。

 

14話◎◎
 久方ぶりのビヨンダー回。前回以上に画面内を縦横無尽にはっちゃけてました。複数のビヨンダーが同じ画面内にいて拳をつきあわせてるシーンとか、ノリノリで良かったですね。
 恐怖は感じないものではなく、感じた上で乗り越えるもの、という回。ビヨンダーも、ルネラの成長のためになると分かってお節介でやってる節はありますね。なんか、ビヨンダー、前回から長いこと人間のことを観察していたのもあってか、人間のことをちょっぴり分かり始めてて、でも分かってない部分もあって、なかなか面白いキャラ造形です。いまだに食べ物の食べ方がわからないのはどうなんだ(笑)
 幼い頃のトラウマどおりを再現するなら、ルネラはムーンガールの衣装を脱いでお化け屋敷に入らないといけないが、これどうするんだ?と思っていましたがそれも杞憂。おばあちゃんに正体がバレてはまずいのでムーンガールのスーツを脱ぐという、納得の展開でした。
 お化け屋敷に入ってからも、あまりたくさんお化けを出して軸をブレさせるのでなく、トラウマお化けとずっと格闘させ向き合わせ続けたのは良い采配。
 ルネラに合わせて、デビルダイナソーも、苦手なクラゲを克服して泳げるようになる、としたのもお見事ですね。
 ビヨンダー、ルネラに持ちかけるゲームが毎度、失敗したら人間を消すという一辺倒なのは、もうちょっと変化が欲しいところではありますね。とはいえ、純粋にマーベルのコニーアイランド絡みの回は好きというのもあり、結構楽しめました。


15話◎
 これは、結構かなり驚きの展開。1話で言及があったか分かりませんが、ずっと元祖ムーンガール博士って現役の博士だと思ってたので、そんな昔の世代の科学者だとは思ってませんでしたし、その正体がまさかあの人とは。前回との繋がりも非常に良く、納得の展開。
 マリアヒルも登場し、MCUと同じ役者さんが声をあてています。MCUのマリアヒルはまぁ、色々あったので、まさかこっちでまた見られるとは、とても嬉しいです。
 元祖ムーンガールもなかなかやるんだけど、でもやっぱり今のムーンガールことルネラの科学力と瞬発力はずば抜けていて、流石すぎました。両者の科学者としての絡みが見られるのは良かったですね。
 今まで街のヒーローとして、小悪党や、中には強烈なヴィランとも戦ってきたルネラでしたが、今回みたく「軍隊」として組織化されたヴィランは初めてで、よくよく考えるとこういうのが1番厄介な敵かもなと。
 結構絶望感漂うラストでしたね。


16話◎
 この、名作なんだけど絶妙にド級クリフハンガーでもやもやさせてくる感じ、めっちゃHuluのマーベル作品っぽい(笑) モードックとかがその最たる例ですね。ヒットモンキーとかクローク&ダガーもそういうとこありましたし、なんというか、懐かしい感覚でしたw
 とはいえ、まぁ話としては面白かったので◎。今後の展開も気になります。シーズン2の放送もアメリカでは始まっているようで、いつか見られるのが楽しみです。
 おばあちゃんが夫との出会いから今までの人生を振り返るカットはシンプルに、ジーンと心に来ます。身分を隠すために一生科学の世界から足を洗わないといけなくなった辛さもあったでしょうに、それでも家族との日々はかけがえのないものだったんだろうな、と。
 14話でデビルダイナソーがクラゲを克服した設定が早くも生きてて、こういう数話前の登場人物の成長を各所で実感させてくれるのも、本作の良いところですよね。髪の毛を大事に、みたいな回があった後の回でちゃんとナイトキャップ被ってたり、そういう細かいポイント好きですね〜。
 シールドが前回で退場してしまったのは残念ですが、まぁ、正直ルネラ1人でも割となんとかなってるのが、さすがスーパーヒーローです。新スーツもなかなか良かったです。
 今作、ビヨンダーがいればなんでも解決する感はあるのですが(そしてルネラがビヨンダーのお気に入りなので余計にそう思ってしまうのですが)、冒頭でビヨンダーが「今回は僕は干渉しないからね」と言わんばかりに出てくるのは、やはり采配の上手さが出てますね。
 どうやらラストは異世界に行ってしまったようですが、マルチバース展開も含めてシーズン2やっていくんでしょうかね、楽しみです。

 

 ということで、ムーンガール&デビルダイナソー11~16話感想でした! やはり、第1話でかなりしっかりと下地を作っている上、各話のキャラの掘り下げも丁寧なので、だいたい何やっても良作になる基盤が出来上がっているのが良いですよね。

 ルネラ、ケイシー、デビルダイナソーなどの主要人物だけでなく、ルネラの家族、ビヨンダー、ネズミの王、エドワルド、磁石バレーボール部など、魅力的なキャラの多い作品でした。特に、ビヨンダーに出会えたのは大きな収穫でした。

 アメリカでの制作発表があってから、ずっと楽しみにしていた作品なので、見られて良かったですね。まさかこれほどまでに良作だとは思ってませんでした。マーベルのドラマも、これくらい各話のバリエーションに富んだものになるといいですね。シーズン2にも期待です。

 それでは、また次の記事でお会いしましょう、igomasでした!

ムーンガール&デビルダイナソー4~10話感想

 皆さんこんにちは、igomasです! 今回は、前回記事でご紹介したマーベル作品、「ムーンガール&デビルダイナソー」の4話~10話の感想記事です。あまりに面白すぎて、一気に見てしまいました。ディズニー+で全話見られますので、まだ見ていない方はぜひぜひ。

 今回も、各話の感想に加えて、◎(神回、リピートしたい)、○(まぁまぁ良かった回)、△(まぁ悪い回、惜しい回)、×(ダメダメ回)の4段階評価をつけています。

 それでは、さっそく見ていきましょう!

 

↓前回記事はこちらから

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4話○
 勝負事でつい向きになってしまうルネラが、天才AIとのチェス対決で熱中してしまい、機械をショートさせて大変なことになってしまう、というお話。
 AIに人間の感情があり、精神面でルネラよりも大人という設定は面白かったものの、結局やってる話はよくある暴走ロボットの話だったので、もう少し捻りのある話でも良かったなと。2話の展開とも少し似ていて、安定の面白さはあるけれど、あんまり跳ねなかったなという回でした。


5話◎
 ルネラが髪の毛を馬鹿にされ、ストレートヘアーに変えようとするお話。
 ビジュアル的にここまでやるかとかなり驚かされました。髪形をテーマにしていることもあり、お洒落好きのケイシーも生き生きと物語に絡んでいましたし、ルネラの母親や祖母との会話のシーンも大変印象深かったです。
 ルネラの父親たちが夜食スープを食べようと集まってくるシーンもとても良い。ルネラの家族の温かさが感じられる良回でした。
 スパイダーマンとヴェノムなど、自分を鏡写しにしたようなヴィランはよくいますが、ルネラの場合それが髪の毛ってのもかなりセンスが良くて面白かったです。
 たしかに、ムーンガールといえばゴーグル、ローラースケート、ジェットパックにパンチグローブなど思いつきますが、ちゃんと髪の毛もアイデンティティの一つだなぁと。今後ムーンガールの髪の毛を見るたびにこのエピソードのことを思い出せますし、キャラの深掘りとして相当上手い回でした。


6話◎◎◎◎◎
 これはダメでしょwwwwwwwwwwwww
 いや〜すごい!
 すごいわこれは
 なんだこの面白さは
 うん、いや、これは一本取られました。
 ビヨンダー登場回。ビヨンダーといえば原作でも地球を観察しに来る、人智を超えた掴みどころのないキャラってイメージですけども、それを今作に上手く落とし込んでるなぁと思います。どう考えてもパワーバランス的にムーンガールとは釣り合わなさそうな相手なのに、ちゃんと「ムーンガールのメインヴィラン」になってるのが、天才的です。
 今作、毎回のヴィラン紹介のナレーションの語り口調やテンポ感が魅力的で、まさかそれがビヨンダーだったとは。今回初めて出てきたキャラなのに、視聴者には既に魅力あるキャラとしてすんなり入って来る感じが上手すぎます。モブを含む全キャラクターだけでなく、ナレーションさえも魅力的な今作だからこそできる芸当ですね。
 人間を観察しに外界からやってきたと宣う、ビヨンダー。少し指を振ればケイシーが大物からフォローされたり、デビルダイナソーの腕が大きくなったりします。ビヨンダーは一瞬で「現実改変お手のもののヤバいやつ」だと示してみせるのです。
 そんな折、学校主催の科学コンテストで、クラス1のお調子者エドワルドとコンビを組むことになったルネラ。エドワルドの奔放っぷりに嫌気がさしたルネラはエドワルドの愚痴ばかり。それを聞いてビヨンダーは、「そんなに価値がないなら人間なんて消してしまおう」と発言。ルネラはエドワルドと組んで科学コンテストで優勝しなければ、ビヨンダーに人類を消されることに。
 結局のところルネラはビヨンダーとのゲームに負けてしまいますが、ビヨンダーはルネラとエドワルドの共同作品を面白がり、地球に危害を加えることなく去っていきます。ビヨンダーの格を落とさず、その上で彼の気まぐれな感じもよく表せていると思います。今回の一件を通してルネラも人間として成長しており、着地点としてこれ以上ないほどに見事。


7話◎
 前回の話でネタキャラ的に登場した磁石バレーボール部がまさかのメインのお話。上手く溶け込めないルネラが、パジャマパーティを朝まで乗り越えられるか、というお話。
 入れ替わりの話とオタクに優しい陽キャの話を組み合わせた、それだけと言えばそれだけなのだけれど、本当に魅力たっぷりな1話。ムーンガールとデビルダイナソー、この両者ともいるからこそ、今作は面白くなっているのだなと実感しました。デビルダイナソーの茶目っ気具合がちょうど良く、ただの「可愛い動物枠」に収まらない魅力が感じられました。
 ヴィランはいないものの、こういう日常回は良いですね。


8話◎
 ルネラの家にハムスターがやって来る、というお話。デビルダイナソーが嫉妬したり、ルネラとダイナソーが初めて喧嘩したり、そこに地下で突然変異したネズミの王が関わってきたりと、魅力盛りだくさんな回。
 デビルダイナソーが1人でハムスターの行方を探しているシーンとか、ハムスターがデビルダイナソーと協力して大活躍のシーンとか、おっとなるシーンが多かったですね。デビルダイナソーだけでなく、ハムスターもほんと魅力的に描いてて、今後もたまに登場してほしいキャラです。
 ネズミまわりも全部良かったですね。冒頭ネズミの大群をルネラが超音波で一発で解決するシーンも、ルネラのヒーローとしての成長を感じます。ネズミの王も、クールだけどちょっと抜けてるB級ヴィラン感が良い。王冠が紙製なのも推しポイント。ネズミの王の歌もいいですよね。
 あと、恐竜が瞑想してる絵面、これだけで満点です(笑)


9話◎
 日常生活の無駄な作業の時間をスキップしたいルネラが、脳を寝かせて時間をスキップする装置を発明。しかし、無駄とも思える日常の些細な時間にも、小さな喜びがあることに気づいた時にはもう遅い、機械が暴走し、ルネラの大切な時間が次々飛ばされる、というお話。
 半分くらいのところでルネラがスキップは良くないと悟り、後半からは機械の暴走パートに進んでいったのはテンポ感が良かったです。
 推しポイントは、ルネラが過去、現在、未来をランダムに行き来するようになってから、エドワルドと結婚とか、指名手配とか、「未来に何が起こってるの?」というトンデモ展開が差し挟まれるシーン。
 正直他のエピソードの方が面白いので評価に差をつけたいものの、さすがにこれを○にすると今後の他作品の評価がさらに厳しくなってしまうので、◎ということで。
 あとなにげにマンフロッグ、ルネラのパンチ飲み込んで吐いてぶつける技、スタイリッシュでいいですね〜。


10話◎
 毎日の学校やヒーロー活動に、ついに疲労が出てしまったルネラ。嘘で足を挫いたことにして、ヒーロー活動を休み、ケイシーにムーンガールとして写真撮影に行ってもらいます。そんな折ヴィランが現れてしまう、というお話。
 もうここまで来ると作品の下地がちゃんと出来てるので、正直何やっても面白いですね。ヴィラン紹介にビヨンダーが出てきた時は、ほんと「やったーーーーー!」ってテンション上がりました(笑) もうそれだけで◎ですw
 まぁ、それは半分本当半分冗談で、今作キャラクター描写がほんとしっかりしてます。おばあちゃんがちゃんとルネラの嘘に気づいて、寄り添ってくれるシーンが良いですね。
 相手は自分のことを大事に思ってくれているのだから、あえて心配させまいと嘘をつくより、本当のことを言った方が、自分にとっても相手にとってもプラスになる、というのが、芯をついてていいなぁと。
 ヴィランのアビスの境遇もなんだか不憫で、キャラとしては面白いです。あと、冒頭のヴィランとの戦闘ダイジェストもなかなか良かったです。

 

 ということで、ムーンガール&デビルダイナソー4~10話感想でした。

 4話で○がついてしまったので、惜しくも全話◎とはいかなかったものの、6話は◎が5つもつくという大快挙を見せました。各話のヴィラン、ゲストキャラ、そしてモブキャラに至るまで、本当に魅力溢れるキャラばかりで構成されているので、どの話も見ていて非常に楽しめました。残りの話数も一気に見てしまおうと思います。

 それでは、また次の記事でお会いしましょう、igomasでした!

デッドプールはMCUを救うのか

 皆さんこんにちは、igomasです。今回は、先日特報が公開された、「デッドプール&ウルヴァリン」について語っていこうと思います。せっかくですので、最近よく聞く「MCU疲れ」といった話題にも切り込んでいこうと思います。
 一応、MCUは映画の興行収入においても華々しい実績を残す、世界の「覇権」コンテンツでありますから、いつものウルトラマンに対する甘々な感想ではなく、手厳しいコメントもあるかもしれません。ご了承ください。
 あと、MCUのネタバレが多少あるのでお気をつけて。

 


デッドプールMCUを救うのか?

 MCUは、フェーズ4以降、マルチバースサーガに突入してから、明らかに作品のクオリティが下がってしまいました。
 最たる理由の一つが、ケヴィンファイギの方針です。フェーズ4以降は、監督経験の浅い監督に大規模な映画やドラマを任せたことで、VFX技術やCG技術に疎い監督が曖昧な指示で現場を困惑させるという事態が多発しました。
 また、現場の連携がほとんど取れておらず、ワンダ&ヴィジョンとドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス(以下MoM)のように、シリーズなのに作品感の繋がりが悪いものも。果ては製作陣が派閥を作って対立し喧嘩しながら作って、見るも無惨な結果になってしまったシークレットインベージョンなど、燦々たる有様です。
 作品間で連携が取れていないので、別々の映画のキャラを絡ませるユニバースの旨味は消えて、特に大集合映画が公開されることもないまま、何に向かって進んでいるのか分からない状態で視聴者はただ作品を見続けるだけ。そんなわけで今、「MCU疲れ」という言葉が盛んに謳われているのです。
 特報が出されたデッドプールが、そんなMCU疲れを払拭する救世主となるのか、「デッドプールMCUを救うのか」ということが、TwitterYouTubeで盛んに議論されています。
 結論から言うと、デッドプールMCUを救うのか」という問い自体がナンセンスです。そもそもシリーズものなのですから、その中の1作品がたまたま良かっただけで、シリーズ全体が救われるわけがありません。良作が継続的に出続けて初めて、シリーズが良くなるのです。
 先日、こんなツイートを見つけました。「アントマンアンドワスプ/クアントマニアで、MCUは終わったと思った。でもその後ガーディアンズオブザギャラクシー3でMCUは復活した。その後、シークレットインベージョンでMCUが終わった→ロキシーズン2でMCUが復活した→ザマーベルズでMCUが終わった。さて、デッドプール3はどうなるか?」と。いや、1作品ごとにシリーズが終わったり復活したりするわけないでしょうに。どれだけ名作が含まれていようが、シリーズ全体として見てダメならもうそのシリーズはダメなんです。もし「MCUが終わった」という作品が複数あるなら、その時点でシリーズとしてはオワコンです。
 だから、もしあなたがMCU疲れをしているというのなら、デッドプールは「MCUを救うか、救わないか」という次元で考えるような作品ではそもそもないのです。
 「MCUを救うか、救わないか」という問い自体、非常にナンセンスと言えるでしょう。


MCUフェーズ4以降の最大の問題点

 作品感の連携が取れていない、監督が新人ばかりで指示出しが曖昧、これらはMCUの抱える問題点のひとつでしかありません。これら全てに共通する、根本的な問題点に気づかない限り、MCUは良くなりようがありません。問題はもっと深刻で根深いものです。
 それは、ケヴィンファイギが、「MCUはエンドゲームまでで貯金がある」と思い込んでいる点です。
 MCUはフェーズ3でかなり盛り上がりを見せ、一時はアベンジャーズ:エンドゲームが世界興行収入1位を獲得し、その他の作品も世界興行収入ランキングに名を連ねました。ケヴィンファイギはこのことをもって、「これだけの超大作を出したのだから相当な貯金があるだろう。だから、新人気鋭の監督を起用して、ある程度好き勝手やっても視聴者はちゃんとついてきてくれるだろう」と考えてしまったわけです。
 確かに、アベンジャーズ:エンドゲームは超大作でしたし、アイアンマンから始まる10年の歴史の集大成としてこれ以上ないほどに見事な作品ではありました。しかし、エンドゲームまでの道のりの中で、手放してきたものも多かったのです。
 フェーズ4以降、ディズニー+で、数々のMCUドラマが公開されていますが、フェーズ3までにも、MCUのドラマは存在していました。それらは各種サブスクにて公開されていました。
 ABCでは、MCUスピンオフとしてエージェントオブシールドが制作され、他にもエージェントカーターなどが公開されていました。Netflixでは、デアデビルジェシカジョーンズといったディフェンダーズシリーズ、Huluではクローク&ダガーなどなど。これらは全てMCUとして作られており、どれも名作揃いで、ファンからも愛される作品ばかりでした。
 しかし、各種サブスクで配信される数多あるドラマ作品のキャラを、映画に絡ませるのはやはり難しかったらしく、これらのドラマは全て、エンドゲーム公開に至るまでの中で、「MCUとは全く関係ない別物」ということになってしまいました。
 視聴者からしてみれば、これまでMCUだと思って長々と見続けてきたドラマシリーズの数々が、全て無かったこととして扱われるわけですから、そりゃ、やりきれない気持ちになるわけです。
 また、MCUとは完全別シリーズとして作られていたX-MENシリーズも、ディズニーが20世紀FOXを買収したことで、シリーズが有耶無耶に終わってしまいました。
 たしかにエンドゲームは名作だったかもしれませんが、そのために払った代償は大きく、とても貯金ができたとはいえません。むしろ、今まで上記のシリーズを楽しんで見ていた人たちに対して、大きな負債を抱えた、という表現の方が正しいでしょう。
 フェーズ4が始まって以降、ワンダ&ヴィジョンでは、X-MENシリーズでクイックシルバーを演じていた役者さんが登場し、X-MENシリーズのファンは大歓喜しました。MCUX-MENが参戦するのでは!と喜んだわけです。しかし、結局そのクイックシルバーは偽物で、X-MEN(ミュータント)ではありませんでした。
 それ以降、プロフェッサーXが単体では出たものの、X-MENのキャラは全く出ることがなく、先日ザマーベルズにてようやくビーストが登場した程度でした。
 せっかくX-MENという美味しいキャラを手に入れたのですから、ゆっくり小出しにしようというケヴィンファイギの気持ちは分からなくもありません。でもそれは、本当に「貯金」が出来ていたらの話です。実際は負債だらけなのです。呑気にしてる場合では無かったのです。
 デアデビルにしてもそう、ノーウェイホームでマットマードックの姿でちょっとだけ登場し、シーハルクやエコーで少し出演した程度。他のディフェンダーズ組も、キングピンは出たものの、ジェシカジョーンズやルークケイジ、アイアンフィストは音沙汰なし。
 シークレットインベージョンでもエージェントオブシールドの登場が期待されましたが、全く登場せず。
 問題は、負債を抱えていることに気づかないまま、「作品的に必要とまでは言えないから」の一点張りで登場を出し渋ってそれでいいと思っている、ケヴィンファイギの絶望的なセンスの無さです。
 エンドゲームまでの間に抱えた負債は、さっさと取り払ってマルチバースサーガに移るべきでした。クリフハンガーにして良いのはせいぜいワンダ&ヴィジョンまで。ファルコン&ウィンターソルジャー、ロキでマルチバースサーガの下地を作った後にやるべきことは、真っ先に負債を払い切ることでしょうに。ブラックウィドウとかエターナルズとかシャンチーとかムーンナイトとかミズマーベルとかシーハルクとか、何作ってるんだって話です。まずファンタスティックフォーかデッドプールでしょうが!
 MoMこそが、視聴者がギリギリ待ってくれる、最終ラインでした。だってタイトルがマルチバース・オブ・マッドネスですよ? マルチバース中のキャラを出さなくて何するって言うんですか。なにドクター・ストレンジの変異体出してるんですか。ちらっと出すだけでいいんです。X-MENも、ディフェンダーズ組も、エージェントオブシールドも、クローク&ダガーも、ファンタスティックフォーも、ゴーストライダーも、全員まとめて出さなきゃ駄目でしょうに。フェーズ5最初の作品は何がなんでもX-MENでしょうに。そこまでの下地をどうして作らないのか。どうして「連携が取れずワンダ&ヴィジョンのリフレインになる」みたいな、素人が詰まるような初歩的なところで躓いているのか。
 正直、MoMでMCUは世界の覇権コンテンツとしては完全に「終わった」と思ってます。覇権コンテンツであることを無視すれば、作品として本当に酷いのはエターナルズとシークレットインベージョン程度だと思っているので、普通に視聴に耐えるシリーズだとは思ってます。でもまぁ、世界の覇権コンテンツとしてのMCUはオワコンです。
 今となってはX-MENディフェンダーズ組が出てきても、もうただ「遅い」しか感情が湧いてきません。視聴者を待たせに待たせすぎです。それほどまでに、負債が膨らみきっているのです。
 さて、冒頭の問いに戻りましょう。デッドプールは「MCUを救うか、救わないか」という次元で考えるような作品ではそもそもない。ならデッドプールは何なのか。それは、MCUが抱える多額の負債を払うか、踏み倒してバックレるか」という次元の作品なのです。
 これまでのMCUを見るに、デッドプール3は、まぁ、多少マルチバースのキャラも出るかもしれませんけれど、基本的にはこれまで通り「バックレる」映画になると思います。ケヴィンファイギがこの根本的な問題に気づくのがいつになるのやら……悲観するしかありません。


デッドプール&ウルヴァリン特報を見て

 とはいえ、デッドプール&ウルヴァリン自体はめちゃくちゃ楽しみではあります。
 単純に1,2のクオリティが高いので、かなり安心して見られますし、既にウルヴァリンパイロ、TVA職員の登場が決まっている他、ネガソニックティーンエイジウォーヘッドやコロッサス、ユキオなど(カメオ出演だとは思いますが)も登場が確定しています。おそらくはアライオスも出るでしょう。
 特報だけでこのキャラの数ですし、おそらくメインヴィランだろうと思われるカサンドラ・ノヴァの情報もほとんど未解禁ですから、続報が楽しみです。
 シリーズとしてはともかく、単体としては面白い作品になるであろうと期待が持てますし、なによりデッドプールが今後MCUを引っ掻き回してくれると思うとかなり楽しみです。
 デッドプールが次元を超えてアース616に来るとインカージョンが起こりそうな気もしているのですが、そのあたり言及はあるんでしょうか。シークレットウォーズとどう絡んでくるかも見所ですね。
 デッドプールウルヴァリンの変異体も登場することでしょうし、どれくらいはっちゃけた作品になるのか、今から楽しみで仕方ありません。特報映像の再生数が物凄い勢いで伸びており、ノーウェイホームの再生数すら越えたなんて話を聞きますし、それほど観客も楽しみにしている作品ということなのでしょう。


 取り敢えず今はディズニー+でムーンガール&デビルダイナソーを見て、楽しく待とうと思います。X-MEN '97も公開が決まっているので、せっかくだから当時のアニメを1から見ていこうかな。余裕があればマダムウェブも観に行くか…
 ということでこの辺りで記事を終えたいと思います。それでは、また次の記事でお会いしましょう、igomasでした!

ウルトラマンブレーザーの良いところを語ろう!

 皆さんこんにちは、igomasです!

 先日、ウルトラマンブレーザー各話感想&総括記事を投稿しました。その時は、横軸・縦軸のストーリー展開について、あっさりと書いた程度だったので、まだまだ語り足りないところを補充しようという記事です。前回はすこし手厳しいコメントを載せたので、今回はウルトラマンブレーザーの良いところに着目して書いていこうと思います。それでは、さっそく見ていきましょう!

↓前回記事はこちらから

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・怪獣の多さ

 なによりもまず、ウルトラマンブレーザーで嬉しかったのは、新規怪獣の多さです。ウルトラマンは近年特にスーツの使い回しが多く、やはり画面としては華がありませんでした。今回ブレーザーで多種多様な怪獣が登場し、ワクワクしたのを覚えています。やはり、生態も出自も技も何も分からない未知の怪獣が出てくるわけで、どんな怪獣なんだろうと思いながら見る楽しみは格別です。

 あまりに使い回しが多いと、怪獣のスーツも年々くたびれていきます。また、戦うウルトラマンが変わるだけで、たいして絵面も変わりません。それでは、怪獣だけでなく、むしろウルトラマンも映えないということにもなりかねません。私は元々、既存怪獣は2,3体程度にして、基本的には毎話新怪獣を見たいと思っている人間なので(あわよくばその既存怪獣も毎回新規スーツでやってほしいくらい)、今回のブレーザーはかなり楽しめました。

 また、こういう新規怪獣が、2話使ったりすることなく、1話でどんどん退場していくのは非常にテンポ感が良かったですね。私は、物語の区切りに登場する大ボス枠的な新怪獣ではなく、通常回の怪獣のレパートリーの多さが好きなんですよね。なんでもない通常回に新怪獣が多いというのが、最高に嬉しかったですね。

 

・オーソドックスな怪獣もの

 ニュージェネレーションシリーズの中では、順当に怪獣ものをやっていた感じがしますね。ウルトラマンエックスやウルトラマンZは、作中数話そういう話もありましたが、作品全体を通してオーソドックスな怪獣ものだなと思ったのは久しぶりでした。

 最後4分の1くらいは縦軸も絡んできたりはしましたが、基本的にメインヴィラン枠が後半になるまで出てこず、オムニバス形式で展開されるというのも好きでしたね。怪獣は、それ自体単体で脅威となる生物なわけで、ウルトラマンは特にそれぞれの怪獣に魅力がありますから、根本的に縦軸展開とは合いません。やはりオムニバス形式に回帰することが正解だと思います。縦軸もやれないことはないと思いますが、もう少し寝かせておいた方がいいかなと。

 もともと、縦軸展開はウルトラマンオーブで一応成功して以来、円谷が特に好んで取り入れていますが、そもそもはオムニバス形式でやっていたシリーズ。オーブ以降あまりクリティカルに描けている縦軸展開がなかったことを考慮しても、今回怪獣ものに舵を転換したことには大きな意味があったと思います。

 

ウルトラマンのデザイン

 これは、単体で記事を出そうかなとも思っていたのですが、私自身デザインのプロというわけではないため、あまり内容が膨らまなかったので、この記事の1コラムとしてあっさりめに載せておこうと思います。

 ウルトラマンに限らず、多くの特撮ヒーローものに共通する特徴として、顔のインパクトがありすぎて、体の模様まであまり詳しく印象には残らない、というのが挙げられると思います。子供がヒーローものの似顔絵を描いているのを想像してもらえれば分かると思いますが、顔はある程度正確に描いている一方、身体は結構テキトーに描かれているということが多いでしょう。まぁ、ウルトラマンは胸にプロテクターが入っていることが多く、頭から胸にかけて印象に残りやすいという点では、他の特撮作品に比べて良いデザインが多いとは思っているのですが、とはいえあまり全体の模様まで覚えている、ということは少ないわけです。

 今回のブレーザーは左右非対称で、体の左半分を中心に赤青のラインが入るというのが特徴的です。全体の模様がパッと頭に浮かぶデザインは、キャラの魅力を一層強くすると思っているので、ウルトラマンブレーザーのデザインはかなり気に入っています。

 

・俳優陣が良い

 田口監督がメイン監督を務めるウルトラマンは大体そうなのですが、ブレーザーは特にキャスト陣がどの方も良い方だなぁと思います。

 先日、劇場版のプレミア上映会の映像がYouTubeでも公開されました。普通ならテレビ本編が終わり劇場版ともなればもう俳優陣が観客と会うこともなくなりそうなものですが、俳優陣の中には「また会いましょう」と言っている方が多く、驚かされました。ブレーザーという物語を、今後も紡いでいってくれると嬉しいですね。皆さん本当に作品が好きで、俳優陣間の仲も良いのだろうなと感じました。ウルトラマンブレーザーの主題歌に合わせた、ブレーザー体操を俳優陣全員(とメイン監督の田口監督)が踊っているのもいいですよね。

 

 まぁ、そんなところでしょうか。

 やはりブレーザーは、新怪獣の多さ、これが一番良かったと思います。あと、ガヴァドン回のような、主人公の子供の話があるのはウルトラシリーズでは珍しいですし、主人公が隊長であり父親という設定も、新しくて良かったかもしれませんね。

 ということで、ウルトラマンブレーザーの良いところを語ろう!でした。皆さんも、ブレーザーの推しポイントなどありましたら、ぜひぜひ教えてくださいな。

 それでは、また次の記事でお会いしましょう、igomasでした!

ムーンガール&デビルダイナソー1~3話を見た話

 みなさんこんにちは、igomasです!
 先日、ウルトラマンブレーザー感想&総括記事を上げました。その中で、このブログで初めて、各話評価というものを公開しました。

 これは私が作品を見るときはだいたいつけているもので、◎(神回、リピートしたい)、○(まぁまぁ良かった回)、△(まぁ悪い回、惜しい回)、×(ダメダメ回)の4段階評価としています。出来るだけ客観的な評価にしてはいるつもりですが、批評家の批評といった大層なものではなく、あくまで一個人の感想とお考えください。
 さて、先日のウルトラマンブレーザー記事では、各話ごとにこの4段階評価をしていったわけですが、読んでいただいた方は、かなり厳しい評価だな、と思ったのではないでしょうか。ブレーザーは、×が一つ、あとは○と△ばかりで◎は1つもありませんでしたから。
 読者の中には、「◎の評価をもらえる作品なんてあるのか?」と思われた方も多いかもしれません。そこで今回は、現在視聴中の作品で、「これもしかしたら全話◎になるんじゃないか?」と思っている名作をご紹介しようと思います。それが、現在ディズニープラスで公開中の、ムーンガール&デビルダイナソーです。
 本作は、マーベルコミックスを原作としたアニメ作品で、天才少女ムーンガールと、彼女が作り出したポータルから現れた恐竜デビルダイナソーがタッグを組み、ヒーローとして街を守っていくというお話です。
 ヒーローものというと、「街に敵が現れて、主人公が倒して」の繰り返しになりがちなのですが、今作は一味違います。本作では、13歳の少女ルネラが、年相応の困難に直面し、それを乗り越える中でヴィランとの戦いが描かれます。ヴィランが、各話におけるタスクでも、物語におけるノイズでもなく、主人公の精神的成長のワンポイントとして添えられているのが、素敵な作品です。
 ルネラ自身は天才少女ですが、彼女の悩みは一般人にも共感できるようなもので、お話の展開も秀逸です。
 以下、1話から3話までの、各話ごとのコメントをのせておきます。

第1話 ◎
 ルネラは、クラスで他の子と一応絡みはあるのだけれど、決してクラスの中心というわけではない女の子。家に帰って、地下に作った超巨大秘密基地で、尊敬するムーンガール博士の設計図をもとに機械を作ります。
 実はそれがポータルで、中から巨大な恐竜、デビルダイナソーが現れるというお話。
 ルネラは一悶着あった末、デビルダイナソーと意思疎通を図れるようになります。その後、クラスの中心でインフルエンサーだけれど、心からの友と呼べる人はいなかったケイシーとも仲良くなり、ヒーローとしての活動を開始。一般強盗を捕まえようとするも失敗。
 デビルダイナソーと特訓し一般強盗を捕まえ、ヒーロー:ムーンガール&デビルダイナソーとして活動することを決意するも、そこに現れるはスーパーヴィランのアフターショック。ルネラの実家を含め、多くの家が被害に遭っていました。アフターショックはデビルダイナソーに大怪我を負わせ、ルネラはヒーロー活動を始めたことを後悔します。
 アフターショックは実は新任の先生で、素性を知られたルネラはこれ以上邪魔をすれば家族を襲うと言われ、泣く泣くデビルダイナソーを過去に戻し、ケイシーにも強い言葉を使って遠ざけ絶交に。
 そうして最大戦力のデビルダイナソーを失い、ヒーロー活動を辞めることにしたけれど、それでもやっぱり家族のためになりたい、街を守りたい。再び立ち上がるルネラ。ケイシーとの和解、そこからの起点を効かせた大逆転。
 いや、これ1話で全部やるかね。すごいよほんと。自分が始めたことで周囲の人が危害に遭い、後悔して一度は諦めるも、それでもやっぱり立ち上がる。ヒーローの第一話として、これほどやって欲しいことてんこ盛りなお話はありません。
 お話のテンポ感も良く、無駄は省くが見せ場は外さない、これぞプロの業ですよ。

第2話 ◎
 インフルエンサーのケイシーのおかげで、今や街の人気者となったムーンガール&デビルダイナソー。しかしそんな彼女を恨む者が。
 SNSのアンチコメにイライラして感情を乱してしまうルネラの、アンチコメ克服のお話。ヴィランの絡め方が本当に上手くて、惚れ惚れする一話。
 ケイシーのおかげで、あっという間に市民に好かれるヒーローになってるのが良いですね。見ていてとてもほっこり出来る、良い作品です。

第3話 ◎
 実家のローラースケート場を1日任されたルネラが、効率重視の性格から色々な便利アイテムを発明して導入した結果、ローラースケート場が大変なことに。
 修理のため、お金集めの必要に迫られたルネラは、ケイシーと組んで「ムーンガールとローラースケート場で滑ろうイベント」を開催。しかしそこにはヴィランも集まってきて…というお話。
 小気味よいヴィラン紹介が楽しく、天井でピカピカに光って、カラーボールみたく回ってるデビルダイナソーがセンス良すぎます。

 ざっとこんなところでしょうか。ヒーロー作品として描かなければならないことはちゃんと描けていますし、それをさらに13歳の天才少女の物語として調理し、視聴者の共感も得られる物語にした上で、センスの良い描写も盛りだくさん。これはもう◎のオンパレードでしょう。
 それに、嫌いなキャラが本当に1人もいません。主人公のルネラやデビルダイナソー、ケイシーはもちろんのこと、各話のヴィランやモブキャラの一人一人が、皆とても魅力的なキャラで最高です。
 そんなわけで、ムーンガール&デビルダイナソーの紹介、感想記事でした。ご興味あれば、ぜひぜひ見てみてくださいな。
 一応、他にディズニープラスで見られる作品で、全話◎なんじゃないかって作品は、クローク&ダガーですかね。シーズン1,2ともに傑作です。こちらももしかしたらいつか記事にするかも。
 ということで、今回はこの辺りで。また次の記事でお会いしましょう、igomasでした!