igomasの部屋

どうも、igomasです。ウルトラマンファン。ヒーローより怪獣、悪役が好き。今日も今日とて「悪役」考察♪

ウルトラマンZ第1話感想 これぞ1話怪獣!ゲネガーグ

 皆さんこんにちは、igomasと申します。ウルトラマンZ、始まりましたね。独特のしゃべり口調や話の展開など、変化球的見せ方をしてきたウルトラマンZ。今回は第1話感想となっております。
 それでは早速、第1話、見ていきましょう!

 

 地球防衛軍ストレイジが地球を守る世界。物語は市街地に出現したゴメスと、特空機1号セブンガーとの戦いから始まります。セブンガーに比べかなり小さいサイズで描かれるゴメスは新鮮でありましたし、それが後のシーンでの宇宙怪獣の脅威につながるのも良いポイント。
 その後、主人公であるハルキが到着。逃げ遅れた犬を助けるため奮闘するも、セブンガーとゴメスの戦いに巻き込まれ、コミカルな演出を交えながら手堅く主人公らしさを補完していきます。撮り方としては、セブンガーゴメス戦とハルキの合成が巧かったですね。ただ、ここの部分は賛否両論あるでしょうね。自分は、素直に楽しめなかったです。というのも、もちろん怪獣の脅威の部分は後半の宇宙怪獣で描写されるといえばそれまでですが、それでもこのシーンは、ある程度地球怪獣の脅威も示さねばならない、と考えています。一般市民が叫びながら避難、という冒頭で始まるところからも、ここは怪獣の脅威をあまりコミカルに見せない方が自然な流れでしょう。それを本作では、コミカル風味をやや足しすぎているかな、というところはありますね。セブンガーがスピーカーでしゃべる、ハルキが犬を抱えて、怪獣から少し離れたところまで逃げると安心しきっているといった緩さ。それから、日本における一般的な怪獣観(一種災害のような脅威、みたいなイメージ)からすれば、怪獣は基本人間一人を攻撃するというよりかは、暴れているその過程でたまたまビルが崩れたり人が死んだりする、という印象が強いので、ゴメスがハルキをのぞき込んで追いかける、というのはややコミカルに見えます。こういう緩さは本作ならではの変化球でありますが、ここは個人で好みが分かれるかもしれませんね。最後の「ハールーキー!」は好み。たぶんこんな風にいつも怒られてるんだろうな、と分かるのも良い演出。
 ちなみに、ハルキが乗ってきた車が実にクールで、かなり未来感のある車。トヨタの車で、LQという名がつけられたこの車には、現実にAIエージェントが搭載されている模様。未来感のあるデザインは割と好きなので、この車の活躍が、今後も気になります。
 で、OPが始まります。ご唱和ください、我の名を、はまだ違和感がありますが(笑)ノリノリのオープニング曲ですね。冒頭のULTRAMAN Zの文字がかっこいい。キャラがシュパッと出てきて名前が出てくる流れ、Zの場合はかなり好み。ヘビクラ隊長だけめっちゃ変なカットだけどw それから忘れちゃいけないのは、オープニングでマジャッパが出てきていること。いや最高かよ。オープニングにて、マジャッパ毎週Zに出演決定!いやぁ大歓喜であります。なんならマガジャッパの状態で出てきたらなお良かったのですが、まぁ、意味もなくスーツを戻すことはしないか。赤黒の切り絵チックなタイトルですが、右半分が全然初見では分からず、後で見返したらなるほどゲネガーグの口かと納得。せっかくの1話新規怪獣だから、全身かいてあげても良かったのでは。
 さて、クリヤマ長官の説教シーンからスタート。怒る長官に、オオタユカ隊員が謎の栄養ドリンクをプレゼント。「バナナに小松菜にモロヘイヤ、お腹にも優しいんで飲んでください」たぶんこれがオオタユカ第1話最大の見せ場(笑)。怪獣の解説してるときよりも、自然で上手い演技でありました。まぁ、オオタユカの怪獣好きの側面はあまり第1話で尺が取られていなかったので、今回は触れないことにして、話が進むにつれて書いていきたいと思います。
 場面は切り替わり宇宙での、Z、ゼロとゲネガーグの戦闘シーン。背面のブースターでの独特な飛び方、なんか凄いミサイル攻撃も相まって、ゲネガーグの魅力が光るシーン。小惑星を吐き出すというのも、なかなか面白い能力。歴戦の戦士ゼロが、Zに「危ねぇから手ぇ出すな」と言うところからも、まぁそこそこヤバい怪獣なんだろうな、と思えます。ここの3分の1人前、という発言は、後のゲネガーグ戦でも見受けられ、やはりゼロ、戦いの勘は見事なものです。ゲネガーグが口から吐いた小惑星をはじいた、と思いきや四次元怪獣ブルトンで、ゼロは一旦退場。さすがに冒頭から出ずっぱりだとただのゼロの新作になってしまうので、ここの退場は、下手な一手を打つよりかはよほど巧い見せ方。まぁしかしあのゼロですから、Zテレビ本編最後まで出ない、なんて失態は描かないでほしいですね。あくまでこの場はZに任せ、さらっと戻ってきてほしいものです。
 続いて地球での瓦礫撤去シーン。ヘリコプターや撤去の人員など、細かい描写も良いシーン。セブンガーは、戦闘時は一本一分のバッテリーを3本入れていますが、こういう作業時には有線で給電しており、このシーンでも後ろにケーブルが見えますね。
 そこへ宇宙から怪獣ゲネガーグが飛来。隕石落下の画が好みなので、非常に嬉しいシーンでありました。落下直前に音が一旦消えるのですが、これ、怪獣爆弾デアボリックの爆発の時もやってましたね。好みの演出なのかも。
 そして特撮シーン。ビルが壊れる壊れる。奮発ぶりが半端じゃない。凄いやる気満々ですね、制作陣。セブンガーはロボットながら、目が変わったり愛嬌たっぷりの演出でキャラ付けがなされ良い演出。ゲネガーグを追ってZも飛来。ウルトラマンは敵か味方か問題を、たぶんゲネガーグの方が敵だ、と直感で判断しすぐZとの共闘に持ち込ませる、という展開でサラッと回避したのは、今作の方向性を示しておりgood。ウルトラマンには珍しく、ウルトラマンの飛来が主人公の変身と同義でない、というのも面白い見せ方でありました。これは1話だから出来ることであり、Zだから出来ること。てっきり直前紹介映像でセブンガーとZのWパンチは、セブンガーに主人公以外が乗っているとばかり思っていたのですが、主人公とZのWパンチとは、これは熱い。
 ちなみにこのシーンで気になったのが、Zの目がめちゃくちゃキラキラ輝いているということ。こんなキラキラした目のウルトラマンは見たことなかったので、純粋にすごいなと見入っておりました。それからこの後、ゲネガーグを追う車のカットが入るのですが、これがほんと好きな構図。いいですねぇ。エモすぎていいですねぇしか言えない。
 ゲネガーグに苦戦しながらも立ち向かうZとハルキ(セブンガー)。Zの3分の1人前らしさ、初共闘なのに、Zとセブンガーで息を合わせ、なんとかゲネガーグを倒そうと奮闘する姿も、実に微笑ましいシーン。日本語通じるの!?みたいなハルキの緩さも相まって、まぁ良いあんばいに仕上がっています。
 ここで、セブンガーのバッテリーが切れかけると同時にZのカラータイマーが鳴り、シリーズの定番である「カラータイマーが残り時間と気づく流れ」をサラッと昇華。こういうところを、過去作で言ってるから皆分かってるよね、とテキトーに流さない丁寧さはさすが田口監督。ウルトラマンのフォーマットはある程度ちゃんとしよう、という直前コメントのとおり、ちゃんと描いている。
 ちょっと気になったので書きますが、主人公ハルキ役の演者の方が、ヤバい!って言うシーンの時、口の形をへの時にするのですが、ちょっと芝居がかりすぎかなと。もっと自然にヤバそうな顔だと自然に見える、かも。ハルキ役の方の演じ方の成長を見られれば、儲けもの。
 これまでのシリーズと異なり、ウルトラマンZも死にかけ、というのは3分の1人前らしく、会話もコミカルなものでありました。Zの「ウルトラ○○」というのは非常にキャラが付けやすい口癖で、いいですね。ハルキの「師匠いっぱいいるな」は笑いました。
 ナカシマヨウコ隊員が持っているのは、たぶん販促とか一切考えてない銃。良い。
 さて、アルファエッジの登場。スラッガーをヌンチャクのように使うのは、スラッガーの新しい見せ方。ゲネガーグの突進をうけビルに激突、ビルから出てきてそのまま空中に飛ばされるシーンですが、ここの撮り方も非常に巧い。
 個人的に、近接撮影と遠隔撮影の撮り方にはちょっとした考えがあって、例えば近接して撮る場合には情報量(画面に映るものの数)が減り、遠くから撮ると情報量は多いですよね。情報量が多いと色々なところに目線が行き見てて飽きないのですが、情報量の少ない絵面がずっと続くと、次第に視聴者は飽きてくるのです。というわけで、近接撮影に尺を取り過ぎるのがあまり好きではなかったのです。オーブ第一話のガイがナオミを抱き宙を飛ぶシーンしかり、ジードでジードとペダニウムゼットンを近接で撮るときしかり、ルーブでのグエバッサー戦しかり、田口監督の特撮で唯一苦手なのが、近接撮影での長尺でありました。それが今回、実にあっさりとした近接撮影でゲネガーグとZの戦いを映しており、弱点(というかただの私の好みですが)がなくなった田口監督は最強です。
 光線を撃って、ゲネガーグ爆散。着地時の瓦礫が飛び散るさまも上手く決まり、30分ほぼ特撮シーンでしたが、いやはや非常に楽しめました。Zの飛び方は、ちょっと変だけど、まぁZらしいですね。

 1話怪獣、というと、主人公がウルトラマンに初変身した直後に倒す怪獣で、言ってしまえばウルトラマンの強さを強調するために弱い描写になりがちなのですが、ゲネガーグはアルファエッジ登場前も、登場してからも、一貫して強キャラの動きをしており、非常に好印象。1話怪獣というのは元来、「防衛軍の戦闘機では歯が立たない、主人公が巨大化さえすれば倒せるのに」レベルの強さでありました。しかし今回は、既に巨大な姿(セブンガー)という姿を持つ主人公がいて、宇宙警備隊で戦闘経験もそこそこありそうなZがいて、その二人が協力してそれでもかなわないから、最終手段として同じ体を共有し手を組もう、と初変身の流れに繋がるのが見事。この流れがあるからこそ、一話怪獣であるゲネガーグをここまで魅力的な強キャラとして描けるのでしょうね。ゲネガーグの体型は通常の怪獣とかなり異なり、その異質さが宇宙怪獣感、強敵感を増している、というのも面白く、変化球をちゃんと作品に落とし込んでいるのがお見事でした。
 無事怪獣を倒し終えたハルキの生還を喜ぶナカシマヨウコ隊員。その様子を眺める陰。思うにヘビクラ隊長ではないか、と思うのですが、彼は実はマジでジャグラスジャグラー、というのは割とありそう。ジャグラーに認められティガ・ダイナ・ガイアの力を得る、という展開は、それはそれで熱い。ジードも出るんだし、いっそ過去キャラたくさん出しても面白そうですし、それらをさばく手腕が田口監督にはありそう。
 そして、待望のカブラギシンヤ登場。彼の予想記事は、以下を参照してください。

 

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 さてカブラギシンヤですが、ゲネガーグの破片を運んでいる途中、中身をひっくり返してしまい、その破片の中にいたセレブロに寄生されます。予想とは違い、寄生相手を選んだのには、別段カブラギシンヤの怪獣に関する知識を狙って、というほどの理由はなかった様子。セレブロは、どうやら宇宙から飛来したタイプのようです。ということは、予想記事でも書いたとおり、地球にきた目的があるのか、は見どころの一つかも。
 セレブロに関しては、今のところ考えられる可能性が二つあって、一つは、うっかりゲネガーグに飲み込まれてた説。何でも食べるゲネガーグに食べられ、ゲネガーグが死んだから行動を開始しよう、というパターンですね。この場合、ゲネガーグがたまたま飲み込んでいたウルトラゼットライザーを使い、暗躍する、という流れになるのでしょうか。
 もう一つ考えられるのは、僕はこちら推しですが、セレブロがゲネガーグに寄生していた説。ゲネガーグはもともと強力な能力を持っていましたが、高度な知能を持つセレブロが寄生しゲネガーグを操作し、より上手く能力を使った立ち回りをしていたために、強力な怪獣になっていた、のかもしれません。セレブロは元々地球に飛来する目的があり、ウルトラゼットライザーと赤く光る何かをあらかじめゲネガーグの体内に入れておき、地球に飛来。ゲネガーグが倒された後、地球の生命体に寄生し本格的に行動を開始、という流れではないでしょうか。キエテカレカレータ、エコーがかかったような編集が入っていて、これはいい、ゾクゾクするねぇ。カブラギシンヤ役の方、は虫類の動きを動物園で観察したとのことでしたが、最後のニヤケ(?) 、非常に良かったですね。
 今後どうなっていくのか、楽しみ。

 

 さて、第一話感想、これにて終了です。いやぁ、感想記事なんて普段書きませんから、初めての試みだったのですが、書いていくと筆がのって終わりが見えてきませんねw 第二話以降はもうちょいあっさり書きたい。たぶんあっさり書けない。
 今作は、コミカルさに全振りするのでなく、コミカルさをある程度持った怪獣特撮作品、というイメージなのですが、コミカルの要素が、怪獣特撮のシリアスさ、緊迫感に影響を出し過ぎており、今後そのバランスが大きく崩れてしまわないかは注意すべきポイントです。が、概ね良いスタートであったと言えましょう。第二話はネロンガが登場。楽しみですね。それではまた次の記事で、igomasでした!