igomasの部屋

どうも、igomasです。ウルトラマンファン。ヒーローより怪獣、悪役が好き。今日も今日とて「悪役」考察♪

ウルトラマンマックス感想1~3話

 皆さんこんにちは、igomasと申します。普段は、現在放送中のウルトラマンゼット各話感想や、ウルトラマン考察、悪役考察などを中心に記事を書いています。

 今回は、ウルトラマンマックスの各話配信が公式YouTubeチャンネルで放送開始されたこともあり、サックリ感想記事を書いてみようかな、と思います。ウルトラマンマックスは、全話視聴経験があり、当時もかなりの名作だと思ってみていた記憶があります。一度見た作品なので、ウルトラマンゼットほどガッツリとではなく、割とあっさり書きたいな、ということで、3話まとめての感想記事です。

 このシリーズでは、ウルトラマンマックスがなぜ名作たり得るか、どこに魅力があるのか、をテーマに語っていこうと思います。割と、ウルトラマンゼットでご紹介した構造的な話も参考になるかとは思いますので、そちらと併用してご覧くださいませ。また、シリーズ、とは言うものの、ゼットと違って見逃してしまったり、感想記事が抜けたりする話数ももしかしたらあるかもしれませんが、できる限り全話触れたいとは思っています。

 では、ウルトラマンマックス感想、やっていきましょう!

 

 ウルトラマンマックスは、原点回帰を目指した作風が有名で、新しいウルトラマンなのに、どこか懐かしい、「これぞウルトラマンの王道」と思わせてくれる作品であります。この作品から、過去怪獣を作品に取り入れる流れが始まり、それが現在も続いているという、ウルトラシリーズに多大な影響を与えた作品です。

 基本的にはオムニバス形式で、中には昭和シリーズの続編的短編もあったり、監督渾身の一作があったりと、どれをとっても名作揃いの作品で、かいつまんで見ても十分楽しめるかと思います。私igomasが勝手に選んだ、「非ウルトラファンにも自身を持ってオススメできるウルトラシリーズ」に数えさせていただいている、自分の中でもかなり大きい存在の作品です。

 

 

第1話「ウルトラマンマックス誕生! 」

 21世期、世界各地を襲う自然災害はとどまるところを知らず、ついには空想の産物と思われた怪獣が、その姿を現した人類の危機に対処すべく、国連は、UDF、地球防衛連合を設立その精鋭チームが、対怪獣防衛チーム、DASHである

 

 この台詞が最高にかっこよくて、思わずメモってしまいましたw 怪獣の出現、各国の対策、防衛チームの説明が流れるようにサラッと分かりやすく説明されており、物語世界にググッと自然に入り込めるのが本作の長所。

 ウルトラマンゼット各話感想でも述べましたが、基本的な作品作りの一つとして、第一話に掴みの役割を持たせる、という描き方がありましたね。 

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  今作ではその「掴み」を全面的に第一話に任せており、また作品の盛り上がりを重視するため、特段描く必要のない部分はオミットしている、というのが上手い作劇。

 マックス第一話冒頭では、新怪獣グランゴンが登場し、またこの怪獣のデザインが素晴らしい。背中にある器官のデザインがかっこよく、全体的にバランスのとれた四足怪獣。登場の仕方も、まず火山の噴火という象徴的な自然災害を見せ、少年の証言から、怪獣の出現につなげる、というのが巧い見せ方ですね。

 初代ウルトラマンで、ハヤタ役をつとめた黒部進氏、フジ隊員役をつとめた桜井浩子氏らを起用するなど、作品の本気度がうかがえます。普通に今見てもおぉ~ってなる配役です。

 ダッシュマザーという、一見戦闘機に見えない戦闘機で出動したな、と思いきや、名前の通りダッシュマザーは母艦で、中からめちゃくちゃかっこいい戦闘機が出てくる、とか、初見ならかなりワクワクしそうな展開。

 オープニングは影絵メインで、殆ど登場人物のカットがなく、平成ウルトラマンにしてはかなりリスキーなことをやってますね。この辺りも、初代や昭和の雰囲気を大事にしよう、という意思は感じられますね。

 主人公トウマカイトが第一話からかなり主人公ムーブをかましており、一般人が危険を顧みず一般人を助ける、とか、怪獣が迫っているのに防衛隊の隊員を助け出し、さらには戦闘機に乗って戦うというかなりの無茶をやっているのも面白い。ミズキ隊員に、今回は無事で済んだが危ない行動は慎むように、と注意された後、しっかり自分の芯を持って反論している辺り、この主人公のことをもっと知りたいと視聴者に思わせることが出来ており、ここの反論台詞は最高の掴み。一般人が戦闘機に、というのはやり過ぎだと制作陣も思ったのか、しっかりとトウマカイトがDASH隊員の最終候補まで残った、という説明も補完しており、そこら辺の気配りはちゃんとしている感。

 中盤にて新怪獣ラゴラスが登場し、当時、製作陣気でも狂ったか (超褒め言葉)と一気に作品に引き込まれたのを覚えています。当時はネクサスのこともあって、円谷はスーツ事情で困窮しているイメージがありましたから、ここまで大盤振る舞いをされたことに結構な衝撃をもって迎えた第一話でありました。

 火山と海の撮影と、ものすごく第一話から色々魅せてくれるマックスですが、ここからラゴラスとグランゴンが合流する流れが上手いな、と。先程も言いましたが、マックス第一話は「掴み」の役割を重視するため、不必要な部分はオミットしており、グランゴン復活から両怪獣合流までの間に、「このままだと二体の怪獣が合流する!どうしよう」と作戦を練るとか、そういう本来あるはずのシーンを全部オミットして、最高に面白いシーンのみを抽出する采配が実にうまい。

 あと、隊員が、あるあるな一辺倒キャラでないのに、台詞の端々でキャラわけが出来ているのは、なんというか、凄い。そんな第一話でありました。ミズキ隊員、ほんとウルトラシリーズ全ヒロインの中でも際だってキャラが立ってるんですよね。

 まぁ、そんな第一話でした。

 

第2話「怪獣を飼う女」

 第二話では、昭和怪獣のエレキングが登場。当時とはかなりスーツの感じが異なり、怪獣自体は過去怪獣だが、しっかり怪獣のよさを引きだそうとする精神は健在。

 過去作品とは異なり、使役される側であったエレキングを、使役する側に回してみるなど、発想の転換がなされており、オマージュには留まらないマックスらしさがお見事。ゼット各話感想記事では、第二話はキャラ描写、第三話は変化球の役割を果たす、と言いましたが、このマックス第二話は、キャラ描写と変化球の要素をどちらも上手く盛り込めているイメージ。

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 キャラ描写というと、各キャラや組織構成、エリーの描写、出動時のわちゃわちゃとか、それから戦闘機出撃シークエンスなど、色々描いており、まぁ手堅い。

 全然関係ないけど、エレキングを飼う女に男隊員たちがベタ惚れで、いや、ミズキ隊員よ(笑)

 少し面白いな、と思ったのは、エレキングの考察が妙にあっさりしているところ。「あの怪獣は、おそらく遠い宇宙からやってきたんだろう。そして、君の孤独な心につけ込んで、思い通りに操っていたんだ」と、軽い推測で済ませてしまう隊長。リアリティを求められる平成特撮には珍しい、とても昭和みあふれるあっさりさ。これが、マックスの魅力であり、王道でかつ少しばかり平成らしくない懐かしい雰囲気の源なのでしょう。

 防衛隊が活躍しなさすぎるところとか、若干好みと外れる部分もなくはないですが、まぁ手堅くまとめたなぁという第二話でありました。

 

第3話「勇士の証明」

 近年では割とあっさり、ウルトラマンは人類の味方、ということになっていますが、第三話ではウルトラマンマックスが味方かどうか問題から発展し、ダイレクトに主人公の主人公性を深掘りしていくスタイル。第二話でのリアリティのオミットは昭和風味の盛り付けで、第三話でのリアリティのコミットは平成風味の盛り付けと、両者の塩梅をうまく調整しつつ、作品作りを進めていこうという姿勢は尊敬します。

 マックスの評価を上げたい一心で、何事にもウルトラマンに頼ってしまうトウマカイトと、それをヒロインとしてではなく先輩として、あえてやや厳しくあたるミズキ隊員。両者のキャラ描写が光ります。また、防衛隊の存在意義からマックスの話と絡め、トウマカイトに教え諭す隊長があまりにもベタで、でもベタだからこそ堅実に描ける、というのが最高に安定しています。隊長とミズキ隊員の会話も、両者の株上げに相乗効果をもたらし、とても良い。後の他隊員たちの会話も、実にダイレクトにキャラ描写につながっています。

 マックスは、割と変身するためのルールが厳しいことで有名。

 トウマカイトがマックスや隊長の言葉を思い出し、反省し、そこへ子供が来て、鳩が飛んで、立ち上がる。と、とてもベタ。ベタもいいとこ。でもそのベタが、第三話をとても堅実なものとしており、ベタの良さが分かる、良い小編でありました。

 レギーラとの戦いでは、トウマカイトの車からの援護が光り、なんというか、自分はトウマカイト隊員というと車のイメージが強いですね。車で無茶する感じが妙に印象に残っています。一話の影響が強いのかもしれませんが。

 今のところ防衛隊とウルトラマンの連携が描かれないのですが、マックスと戦闘機の連携って、そういえばそこまで印象にない気も……

 

 というわけで、ウルトラマンマックス、第一話から第三話までのサクッと感想でした。どうしても第一話は色々書きたいことが多くて、少々長くなりましたが、基本的には思ったことをつらつらと述べる、という感じです。

 それでは、また次の記事でお会いしましょう!igomasでした!