igomasの部屋

どうも、igomasです。ウルトラマンファン。ヒーローより怪獣、悪役が好き。今日も今日とて「悪役」考察♪

ウルトラマンZ第8話感想 TDGスペシャル

 皆さんこんにちは、igomasと申します。今回も、Z各話感想進めてまいりましょう!

 

 

《今回の見所》

 これまでの記事でも、構造的な話はさせていただきましたが、一旦まとめてみたいと思います。第一話は「掴み」、第二話は「キャラ描写」、第三話は「変化球」、第四話以降は「キャラとキャラの関係」を描くのが、作品作りのフォーマットの一つ、と言いましたね。もちろんこれ以外の作品作りの方法もありますが、Zという作品は、このフォーマットに沿って作られていると言っていいでしょう。

 第五話、第六話、第七話はそれぞれ「劇薬」回でありましたから、私の記事では「劇薬の作品への落とし込み方」を色々と述べさせていただきましたが、第八話からは考察の仕方を元に戻し、第四話以降で重要な、「キャラとキャラの関係」にフォーカスして考察をしていこうかと思います。参考までに、第七話感想貼っておきますね。

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  また今回は、久しぶりのZ新形態、ガンマフューチャーが登場します。近年では、基本3フォームは6話くらいまでで出揃っていたので、これだけ登場が遅くなったのは結構意外でした。話数的には、中間フォームといっても良いくらいのガンマフューチャーですが、どんな戦いを見せてくれるのか、楽しみですね。

 それでは、第八話、早速見ていきましょう!

 

《第8話感想》

 怪獣研究センターの職員が、怪獣の痕跡を採取するところからスタート。今更気づいたんですけど、怪獣研究センターの、口開けた魚みたいなマーク、可愛いですねw 他の職員がカブラギシンヤに、「お前最近おかしいぞ」と呼びかけるも、返答もせずギロッと睨んで去って行く。それ、潜伏できてないぞセレブロ(笑)

 二人の少女(坂本監督プレゼンツ)からゴルザ・メルバ・超コッヴの成分を得たカブラギシンヤは、報酬を要求する二人を洗脳し、さらに二体の怪獣細胞を集めてくるように指示する。これ、洗脳に使ってるのってギルバリスの欠片ですかね。だとするとギルバリス、有能すぎる。で、OPがスタート。マジャッパ可愛い。そういえば最近クリヤマ長官見ませんね。

 今回の監督は、前2回に引き続き、坂本監督。メイン監督でない監督は、たいてい2話担当が多かったですから、3話連続担当はやや意外。坂本監督といえば、ダイナミックな特撮でも有名ですが、女好きでも有名(笑)。今回は、後者の側面が色濃く出ております。Twitterでもかなり話題になってましたね。

 ハルキとヨウコの特訓シーンからスタート。ヨウコ先輩、強者感半端ない。何というか、ナカシマヨウコ隊員は、ハルキの良き先輩、ってイメージがやはり強いですね。仕事人ってイメージより、良き先輩、ってイメージだな、うん(第五話引きずりすぎ)。このハルキとヨウコの関係は、かなり好み。ユカはあっさりヨウコに負け、買い出し担当決定。バコさんはハルキに技をかけてみろといい、軽くいなしてみせる。特にそれほど不満はありませんが、バコさんの登場の仕方がちょっと違和感。後で、セブンガー、ウインダム出撃だ!とヘビクラ隊長に言われるシーンで、ハルキとヨウコ、バコさんを同じ画角に入れたいという思いもあってバコさんを登場させたのでしょうが、ちょっと唐突感ありましたね。ハルキに技をかけさせるなら、もっとこういう風に技かけるといいよってアドバイスも欲しかったかな。強いアピールのために出てきただけ感がちょっと。まぁ、たいした話ではないのでこの辺で。

 ジャグラーはカブラギシンヤの名札をいじっており、このワイヤー伸ばして遊んでるの、いい。なんというか、魅力的な小道具。ところで、ジャグラーの「こいつが、セレブロ」発言。どうやらジャグラーは既にセレブロの存在を把握していたよう。ジャグラーセレブロ(ゲネガーグ)より前に地球に来ているので、ジャグラーセレブロを追って地球に来た、ってことはないのですが、どこでセレブロの存在を把握したのでしょう。ジード(朝倉リク)もセレブロの存在までは知らなかったようですし……今後の展開が気になります。

 カブラギシンヤ(セレブロ)は3枚の怪獣で合体怪獣トライキングへと変貌。「実験」と言っているあたり、どの組み合わせが最も有効か、試しているのでしょうね。さてトライキングですが、光線の色、爆発の種類が様々で面白い作劇。花火と同じ原理で、様々な色の爆発を起こしており、非常に画が綺麗。さすが、爆発の坂本監督。

 買い出し中のオオタユカ隊員は、トライキングを見て「うわぁ、三体の怪獣パーツが融合してるぅ!超激レア~」と喜びます。まぁ賢明な読者ならおわかりでしょうが、かなりこの台詞、変。そもそも防衛隊の人間として、怪獣が市街地にて暴虐の限りを尽くし、逃げ惑う人々がいる中で、真剣な顔になって「やば、早く解析して対処しないと街が!」ってなるのが普通で、あまりに不謹慎。防衛隊としての自覚が足りない以前に、人としてどうなのか。サイコパスが過ぎる。これは、少々いただけない。それから、トライキング初見で、「三体の怪獣パーツが融合してる」って分かるか?ってのもあるんですよね。初見でメルバと超コッヴのパーツを見つけるのは至難の業、っていうか普通無理でしょう。しかもトライキングは羽が伸びていないので、なおさらメルバが分かりにくい。いくら怪獣に詳しいからって、さすがに無理があり、完全なメタ発言に感じられました。正直このセリフ・シーンまるごといらなかったんじゃないかな。

 ジャグラーは苦戦するセブンガー・ウインダムを見て、ダイナのメダルを眺めながら、「こんな時、戦士ならどう戦う?」発言。すげぇこの人、100年以上前のオーブオリジンサーガの一件、まだ引きずってるよ。まぁ、自身の転換点となる事件の一つでしたから、印象深いのでしょうね。

 カブラギの部下少女二人は暗躍を開始し、ハルキ、ゼットライザーをなくしてしまった!ここらへんのポンコツ具合が、実にハルキ。オオタユカは怪獣が暴れていようがお構いなく、ゼットライザーを見つけてウハウハ。トライキングが消滅しユカと合流したナカシマヨウコ隊員は、敵少女と遭遇。ゼットライザーを持っている人をゼット変身者だと勘違いした少女に、さらわれる二人。こういうコメディチックな展開は、これはこれでありかも。普通に楽しめました。ヘビクラ隊長の「えなんでお前が命令するの」のツッコミとか、良い。

 さらわれたヨウコとユカは、カブラギシンヤに初遭遇。せっかくの初遭遇なんだから、何かしらヨウコ・ユカからの言及は欲しかったところ。

 ヘビクラ隊長はカブラギシンヤの異変を調査し、彼がウルトラメダルを製造していることを知ります。一方そのころ、カブラギシンヤは2枚の怪獣メダルを獲得。

 で、またヨウコとユカのシーンに戻るわけですが、カブラギシンヤは既に去り、ヨウコとユカに少女二人が忍び寄る。え、なんでこの二人さらわれた? そもそも、二体の怪獣細胞を回収することがミッションだったはずで、ウルトラマンゼットを捕獲するのは命令外の行動。仮に本当のゼット変身者だったとして、カブラギシンヤがゼット変身者と顔を合わせるのは潜伏がばれるため避けるべき。潜伏がばれてでもゼット変身者をさらう理由があるとすれば、ジードの時のように遺伝子を抽出するなど、カブラギシンヤ自身が何かしら作為をするはずですがそれもなし。カブラギシンヤが、こいつらゼット変身者じゃない、と気づいたならそもそも自分が所属する怪獣研究センターと関わりの深いストレイジの隊員に姿を見せるだけになり、暗躍がばれて不都合。少女二人も「お前ら結局偽物かよ!」みたいなつっこみしてなかったので、少なくとも偽物だとは思われていないみたい。だから、本物のゼット変身者を捉え、カブラギシンヤも自身の姿を見せるという不都合なことをしたからには、何かしらの作為をしなければ割に合わないのですが、どこにもさらわれた理由が見当たらない。え、何したかったのカブラギ陣営。これでは、カブラギシンヤがただのポンコツにしか見えないのですが、う~ん、何がしたかった?

 結局、坂本監督が自分の女性趣味を映像作品にするために、ヨウコ・ユカと少女二人の戦いを見せたいがためだけに、そんでもってヨウコ・ユカがとらわれてるシーンがなんか撮りたかったというただそれだけの理由で、二人はさらわれたのでしょう。それは駄目だぞ坂本監督。まぁ、作品構造上、大きな矛盾が生じたとかではないのでよしとしましょう。カブラギシンヤの魅力は大きく減りましたが。

 ハルキはゼットライザーを見つけ、トライキングとの戦いに挑みます。これ、後でオオタユカが「私のゼットライザーどこぉ」って言うみたいなシーンが全くなくて、ほんと雑だなって思ってしまいました。面白いことをやるのはいいけど、ちゃんと後片付けはしよう。オオタユカ、戦闘も子供の遊び感が強く、非常に印象が悪いです、今回。ところでピット星人、うち一体がピンク目なのですが、近年まで黄色目じゃなかったですか?最近変わったのかな。より二体が差別化されて見分けやすくなりましたね。

 さて特撮。トライキング、本当に、爆発の色がカラフルで、好印象。ゼットはゼットランスアローで華麗に戦います。ゼットランスアローは、特にバンクとかも挟むことなく、スムーズな召喚で、かなり良い。劣勢になったカブラギシンヤは、二枚の怪獣メダル(レイキュバス・ガンQ)を用い、超合体怪獣ファイブキングへと変貌します。

 苦戦するゼットを見て、「お前の力はそんなもんか」と言うジャグラー(この台詞、過去のセルフオマージュ)。「こんなところでやられても困るからな」とジャグラーは3枚のメダルを渡し、ハルキが新たな形態、ガンマフューチャーに変身。

 早速新技、ゼスティウムドライブを放ち、あ、これガイアのうにょんと伸びるあれか!さて、ここからのガンマイリュージョンは、今作の大きな見所でしたね。まさかのティガ・ダイナ・ガイア召喚に、ガイアのタイプチェンジ、それぞれの光線技が描かれ、実にアツい展開。特にTDG世代にはたまらんでしょうね。ガンマフリーザーで凍らせ、ガンマスルーで体内へ。体内から破壊されるカブラギシンヤ。ほんと、ご愁傷様ですw 爆発もダイナミックで、ほんと、今回の特撮の爆発は光ってましたね。さすが坂本監督。「新しいゼット様は、超能力戦士」とベタ惚れする、枯れ専のヨウコ(なおこの台詞もダイナオマージュ)。

 新形態は、「変幻自在、神秘の光」の妙にかっこつけすぎた言い方、「ヒィエェアァ」っていう電子音みたいな声、光線炸裂時のポーズも相まって、あまり「うわぁかっこいい!」とは思いませんでしたが(笑)、まぁ格好いいはアルファエッジ担当なんで……これまでの形態の中で最も表情が柔和で、優しげな顔つきなのは良いですね。この形態はこの形態で割と好み。

 ボロボロのカブラギシンヤはジャグラーに襲われ、ほんと、泣きっ面に蜂、弱り目に祟り目ですね。ジャグラーはカブラギシンヤが落としたファイブキングのメダルを発見し……え、ファイブキングの構成メダルがプレバン限定のダークゼットライザーについてくるって、つまりそういうこと!?そういうことなのか!?ジャグラー、ファイブキングに変身するのか!?ちょっと、それだったら展開凄すぎるんだけど。これは、期待してしまいますね。

 新たなメダルをくれたのは、一体だれ?と悩むハルキをヨウコが誘い、オオタユカは忙しい中強制的に連れて行かれ、「もぉ、なんでよぉ~」と言って終わり。ちょっとオチが本編と無関係すぎてあれっ、とはなりましたが、ストレイジの和気藹々とした雰囲気は、悪くない。

 ということで第八話でした。まぁ不満点も色々ありはしたけれど、良いところも沢山ある、いつもの坂本監督回って感じでしたね。ガンマフューチャーのなんでもあり感は、今後の監督陣の腕が試されますね。どのような「変幻自在」技を使ってくるのか、楽しみにしておきましょう。

 ガンマフューチャーへの変身がさほど劇的でなかったのはやや不満ではありますが、その分、ジャグラーストレイジに種明かしする回で劇的に描かれることを祈っています。

 現状問題かなと思っているのは、カブラギシンヤの魅力が絶望的に薄いこと。初陣が3体のウルトラマンにボコボコにされたこともあり、今回内側から破壊されてボロボロになったところに追い打ちとばかりにジャグラーに狙われたり、活躍が芳しくないことからもどことなく魅力がないんですよね。自分の予想では13話で覚醒しそうな気がしているので、後半戦では頑張っていただきたい。

 次回、キングジョー。う~ん、新怪獣がまだ第1話のゲネガーグしかいないが、大丈夫か。本音を言えば毎回新怪獣見たいくらいなので、ここまで新怪獣が間を開けると、つらい。なぜか年々予算を減らされていってるみたいな話も聞きますが、頑張っていただきたいものですね。それでは、また次の記事でお会いしましょう!igomasでした!

 

《補論》

 今回で、ゼットの初期形態である、アルファエッジ・ベータスマッシュ・ガンマフューチャーが出揃いましたね。

 同じくフュージョン系のウルトラマンである、オーブやジードも、3つの形態を使い分けながら戦うウルトラマンでありました。

 Zの形態変化で私が特に評価しているのは、各形態の顔です。オーブ・ジードでは、形態ごとに顔の形が大きく変わり、オーブなんかは目の形まで大きく変わるので、一見別のウルトラマンかと思えてしまうんですよね。各形態を覚えるのが実に大変でありました。一方ゼットは、各形態あるものの、顔の形は大きく変わっておらず、どことなく同じウルトラマンだと分かる造形になっています。これにより、ウルトラマン新規参入者にも間口の広い作品になっているのではないか、と思うんですよね。

 皆さんは、形態変化で顔つきが大きく変わるのと、顔つきが変わらないのとでは、どちらが好みですか?