igomasの部屋

どうも、igomasです。ウルトラマンファン。ヒーローより怪獣、悪役が好き。今日も今日とて「悪役」考察♪

ウルトラマントリガー第2話 こんな防衛隊は嫌だ

 皆さんこんにちは!igomasです。今回も、ウルトラマントリガー感想、やっていきましょう!第2話は、ついに主人公マナカケンゴが地球へやってきます。今作の防衛隊、ガッツセレクトが紹介され、隊員たちとの絡みも見られた第2話。主人公が初めて主要人物らと交流を持つ回、果たして上手くいったのか、見ていきたいと思います!

↓第1話の感想記事はこちらから

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今回のピックアップ!

 さて、感想に入る前に、今週もこのコーナーのお時間です!TwitterなどのSNSで多く呟かれた感想を紹介するコーナー、今回のピックアップ!今週最も多く見られた意見は、こちらではないでしょうか?

 

・ギマイラの描き方が雑

 どこのトリガー感想を見ても、この批判が大半を占めていましたね(笑) これまで強敵として描かれてきたギマイラが、ほとんど描写もなくあっさり負けてしまったことに対し、怪獣に対する愛が足りていない、とか、怪獣のことを全く考えず、ヒーローだけ考えて製作している、とか、かなり辛口な批判が書かれていた印象です。

 巷ではこのように数々の批判を浴びたトリガー2話ですが、正直言って私自身は、今回のギマイラの描き方は、抜きん出て非難されるようなものだったとは思っていません。そもそもこの批判には「第2話の怪獣はギマイラのはずなのに」といった前提をもとにした意見が多いのですが、第2話の怪獣は、誰がどう見てもダーゴンであることは明らかです。むしろギマイラはその前座にあたる怪獣と言えましょう。前作Zでいうところの、第三話のギガスポジションと考えると分かりよいでしょうか。まぁ物語に要るか要らないかで言えば、別に登場させる必要はなかったのでしょうが、巷で言われているように「削るべきだ」とまでは思いませんでした。
 とはいえ、80を苦戦させたあのギマイラが、ポッと出の前座として扱われ、しかも劇中でただのサンドバッグ状態になっていたのは事実ですから、確かに不満に思う声が上がるのも無理はありません。しかし、ウルトラマンの怪獣に魅力が足りていなかったり、過去怪獣にリスペクトがなかったりするのは何も今に始まった話ではありません。ここ10年はずっとそうです。トリガー2話だけ槍玉にあげられるのは、少し違う気がしているというのが率直な意見です。今回の一件で、過去怪獣の扱いに疑問を抱いた方は、ぜひニュージェネレーションの怪獣をじっくり見返していって見て下さい。思いの外粗雑に扱われてしまった怪獣が多いはずです。この機会に色々考えてみるのも、良いかもしれませんね。

 ということで、今回のピックアップに挙げさせていただいた上の意見は、ちょっと的外れかな、というのが私の感想です。それでは、第2話見ていきましょう!

 

《第2話》

 冒頭、ケンゴの母親が、ケンゴが地球へ行くという決断を後押しする回想のカット。「いつか、こんな日が来ることは分かっていたわ。母親の勘ってやつよ」とケンゴを温かい目で見守る母親。一見良さげなシーンに見えますが、母親の勘だけで「マナカケンゴが光の巨人トリガーに変身し地球へ向かう気がしていた」ということまで分かるのはさすがに無理があるので、まぁ恐らくはマナカケンゴの出生にまつわる秘密が後日明かされるのだと思われます。

 ちなみに、母親とケンゴとの会話の中で、母親が「これはあなたの持って生まれた運命」という爆弾発言を残しているのが少々心配。先日、ウルトラギャラクシーファイト大いなる陰謀で、もしかすると坂本監督は、生命の善悪というのは生まれつき遺伝子レベル決まっている、みたいな考えの持ち主ではないかということを述べたかと思います。「あなたは良いことをするために生まれたのだから良いことをしなさい」という半ば強制じみた発言であり、本人の人格を他者が決めることにもなりかねないので、こういうセリフは避けておきたいところ。まぁこのあたり私自身、「運命」とかいう重要なワードは、安売りすることなくここぞという時に台詞に入れるべきだという考えがあるので、余計に細かく反応してしまっている部分はあるとは思いますが。

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  OP終わって、マナカケンゴはTPUへ。そこで、ナースデッセイ号を見て驚愕します。この驚きようを見るに、どうもナースデッセイ号を見るのが初見っぽいんですよね。前回の記者会見のシーンで薄々感じていましたが、やはりナースデッセイ号やガッツファルコンの映像は、実際のテレビ視聴者に対してのみ見せられたのではないかと思われます。つまり記者会見ではどんな戦闘艇かの映像もないまま、隊長のタツミセイヤがただただドヤ顔で会見していただけの可能性がかなり高く、やはり残念ムーブか、タツミセイヤ(詳しくは前回の感想記事をご参照ください)。
 さて、第1話ではあまり触れませんでしたが、主人公マナカケンゴの口癖「スマイルスマイル」の不自然さについて、少し思ったことを書いてみます。そもそもこの「スマイルスマイル」、もともとは製作陣の間で、笑う門には福来たる的な意味合いで使おうという趣旨だったのだと思われます。嫌なことがあっても、悲しいことがあっても、笑顔でいさえすれば福はやって来る。だから多少の困難にはめげずに立ち向かっていき、笑顔を絶やさないでいよう、というわけです。

 しかし、本当に辛い時、悲しい時は、そうは言ってられません。心の底から辛いと思っているのに、その感情を押し殺してまで笑うのはむしろ逆効果で、本人の心の健康にも悪いでしょう。本当に辛いときは、泣きたいだけ泣けば良い、悲しいと、辛いと言えばいい。自分の感情を出し切ったその先には、きっと笑顔になれる明日が待っているから、みたいな考え方もあるはずです。

 しかしこの主人公を見ていると、なりふり構わずまわりに笑顔を強制するような人物に見えてしまいます。どんな時も絶やさず笑顔を、を自己にも他者にも強制するというのが、とても不安。笑っていられるか!みたいな本当に辛い状況で「スマイルスマイル」とか言い始めたらそれはむしろ周りの人々にとって害でしかありません。
 今までの主人公の中でも、のっけから自分の正体を周りに聞こえるくらい大きな声で暴露しようとするなど、あまりものを考えないで発言しているように見受けられます。口癖である「スマイル、スマイル」も、あまり状況を考えず、笑顔じゃない人を見たら取り敢えず言うくらいの感覚なのではないでしょうか。そういった点でも、主人公がある程度の常識を兼ね備えているとは到底思えず、たぶんこれまでの人生でも見境のない「スマイルスマイル」で幾人かの人生を狂わせている気がします(笑) 今後の彼の人生が非常に心配。

 案の定、ヒジリアキトに「スマイルスマイル」と言って早速怒りを買うケンゴ。初対面の人に「顔怖いよ」とか言ったらそりゃ嫌われます。「ウザい」と言われても仕方ありません。
 今回は、アキト含め防衛隊の面々が一人ずつ紹介されてゆくのですが、ヒジリアキト、ナナセヒマリ、マルゥルと、なんと口が悪い担当が3人もいます。こんなギスギスした組織で働きたくないよw 毒舌キャラ3人の防衛隊って、いやはやほんと酷い(笑)
 マナカケンゴは、陽気な先輩サクマテッシンに「皆を笑顔にしたいのにアキトが笑っていない」と発言。この人は全員笑顔じゃないと気が済まないのかw 皆がうつむき加減の組織は嫌ですが、皆が無理に表情筋上げてニコニコ笑っている組織もそれはそれでかなり嫌です(笑)

 で、そのちょっとピント外れな質問に「世の中のすべての悩みはな、筋トレすれば解決するんだよ」というさらにピント外れな解答をするサクマテッシン。あぁこの人、なんの話しても筋肉の話しかしてこないんだろうなぁ(空虚な笑み)。なんでも筋肉と絡めてくる、とかいう話ではなく、もはや会話が一つも成立していないレベル。筋肉好きというより、もはやただの馬鹿という印象が目立ちます。こんな人に命を預けたいとは思えません。こんな防衛隊で大丈夫か? 非常に不安。

 そして、前回残念ムーブで登場したタツミセイヤ。今回は「あれ、いたっけ?」レベルで存在感が薄かったですね。サクマテッシンに隊員紹介という役目を奪われ、ほぼほぼ活躍の場がなかった哀れな隊長。他のキャラクターが、アニメのそれを思わせるほど誇張しすぎた性格になっている中、一人だけあまりに普通なので、存在感が早くも消失しかけています。なんとか今後頑張って欲しいですね。
 さて、ダサい格好で突き刺さっている格好を、カルミラが復活させます。ここで、カルミラは3000万年封印されていたことが発覚します。つまりカルミラ、封印されてから3000万年間宇宙の岩にぶつからなかったということであり、す、すごい、すごい脚本だぁw
 地球では、吸血怪獣ギマイラが登場。ガッツファルコンが出撃します。とここで、ナナセヒマリの「普段はクールビューティーだが、操縦席に座ると性格が豹変する」というキャラが初披露なのですが、うーん、微妙(笑) やはりハイテンションにしては小さく収まっているというか、まぁ豹変ぶりがイマイチでしたね。というかそれ以前にえぇっ!?と思ってしまったのが、ガッツファルコンが初陣であるということ。これまで何回かガッツファルコンで怪獣退治をするうちに、楽しさに目覚めどんどんハイテンションになっていった、とかならまだ分かるのですが、初陣からそのテンションの高さはさすがに引いてしまいますw
 というかそもそもこれまでの様々な怪獣災害に対してガッツファルコンすら出撃していなかったということになるわけで、怪獣が暴れることに政府がいかに無関心であったか窺えます。こんな地球に住みたくありませんw

 ガッツファルコンとギマイラの戦闘は、かなり見やすいものになっていましたね。カメラの動作はほとんどズームのみで、カメラ自体がグルグル回っていたわけではありません。そのこともあってか、第1話の特撮ほど酔うこともありませんでした。
 避難誘導する中で、そうだトリガーに変身だ!となったマナカケンゴ。隊員たちに訝しがられながらも、隠れてトリガーに変身。いやはや、変身までは見られなくて本当に良かったです。新たに入隊した「スマイルスマイル」と連呼してくる隊員が、人を誘導せず物陰に隠れて「未来を築く希望の光、ウルトラマントリガー」とか叫んだ日にはもう、ドン引き必須ですw

 トリガーが現れてからのギマイラは、ほぼサンドバッグ状態でしたね。ウルトラマンになりたての初心者に一方的に倒されるギマイラというのは、確かに批判したくもなるのかな、とは思います。あっさり倒されたギマイラ。そこへ、闇の巨人二人目、ダーゴンが降り立ち、トリガーに挑んできます。「卑怯な戦い方を嫌う」という設定のダーゴンが、初戦にして既にギマイラとの戦闘で弱っているトリガーに追い討ちを仕掛けるという、それでいいのかみたいな無茶苦茶な展開ののち、トリガーは消えてしまいます。

 個人的には、闇の三巨人の中ではデザインは結構好きではあり、トリガーをビルに押しつける描写などは好きなのですが、こうものっけから設定と違うキャラで来られるとさすがに困惑してしまいますね(笑)

 負傷したマナカケンゴに、「なんだあの無様な戦いは」と掴みかかるヒジリアキト。アキトはユナを守るために、光の巨人になろうと変身アイテムを作ったと豪語するのですが、アキト、超個人的な理由で光の巨人になろうとしていた!あまりに動機が利己的すぎて、これに関しては「スマイルスマイル」言っているマナカケンゴの方がまだまともという意味不明な事態に。こんな人に自分の命を預けたくはありません(苦笑)

 「卑劣な戦い方を嫌う」という設定をほぼ無視じて、さらにトリガーに追い討ちをかけるダーゴンw そして初登場にしてエネルギー切れのガッツファルコン。こんなことで地球を守る気でいるのか地球防衛隊。こんな人たちに命を預けなくないぞガッツセレクトw
 さて、トリガーはパワータイプへと変化。ここのタイプチェンジは純粋に良かったですね。一度色だけ変わるというティガオマージュをしっかり挟んでからの、パワータイプへの変化という二段階変化。やはり色だけ変わるというのがなければもはやティガでも何でもないので、ここの再現をしっかりしてくれているのはありがたいところ。
 さて、タイプチェンジをしたトリガーに驚くガッツセレクト。「凄い、色が変わった」と、完全に外野というか、野次馬な防衛隊なのですが…う、ううむ、ほんとにほんとに、大丈夫か? さも「別に今回ガッツファルコン飛ばしたし良いよね」と言わんばかりに開き直っているのですが、戦闘機が一機しかなくしかもその一機が早くもエネルギー切れで使い物にならないというのは、あまりに楽観的すぎます。もうちょっと、まともであれ、防衛隊。
 特撮は良さげ。ビル破壊も惜しみなく、カメラは動きますが、何をやっているか分からない、とまではならないちょうど良い塩梅の画角の動かし方でありました。しかし一点どうにも気になるのが、必殺技のデラシウム光流。光線を撃った後、当たる描写もなく敵が倒れるというのはかなり違和感があります。例えて言うならウルトラマンショーを見ている気分と言いますか、ともかくテレビでこの描写は冷めてしまいますし、せめて光線の行方を示すだとか、当たった演出くらいはして欲しいところ。
 さて、直撃したのかしていないのかよく分からないデラシウム光流に吹き飛ばされたダーゴンは、浅めの水場へ落ちます。実際、水の底に背中が明らかについていますからね。で、次のカット……

 水、深すぎるだろっ!(笑)

 街のど真ん中に突如こんな深い海底があるとか、この地球、ほんとヤバイですw 水中での戦闘の様子を見るに少なくとも水深100mくらいはありそうですもんね。水中での戦いがやりたかったとはいえちょっとやり過ぎでは?と思ってしまいましたw

 最終的に、今回もサークルアームズでトドメを刺し、トリガーはダーゴンを退散させるのでした。またもレギュラー悪役が冒頭で負けているのですが、メインヴィラン、大丈夫かな、とかなり不安。

 最後にナースデッセイ号が飛び立ち、次回に続くで終わるのですが、ちょっ、ちょっと待った! そのエネルギーあるならガッツファルコン飛ばせよ! たった1話でガッツファルコンのエネルギー切れを起こすような組織が、基地を離れて常にナースデッセイ号を飛ばし続けておく意味が、現状全く見いだせなくて困惑。絵的にいい感じ、という雑な理由で飛ばしたのかもしれませんが、完全に裏目だと思います。

 ということで、トリガー雑感第2話でした。えぇ、「雑感」ですw しっかりトリガーについて触れようと思うと、ほんとこの2,3倍の文章量になってしまいます。それくらい、ちょっと今作、ヤバい作品ではありますね。まぁなんとか投稿できる範囲で投稿していきたいですね(笑)

 はっきり言って、第2話の掴みの話としては大失敗だったのではないかと思われます。現状ガッツセレクトで、命を預けたいと思えるキャラが一人もいないというのは、本当にまずい。これから、隊員たちのキャラが良いものになっていくのを、期待しています。特撮面は、1話に比べてかなり見やすいものになっていましたから、今後もどんどん見やすく面白いものになっていくと良いですね。

 それでは、また次の記事でお会いしましょう、igomasでした!