igomasの部屋

どうも、igomasです。ウルトラマンファン。ヒーローより怪獣、悪役が好き。今日も今日とて「悪役」考察♪

ウルトラマンデッカー8話感想 後半はぐったりトリガー

 皆さんこんにちは、igomasと申します。さてさて、デッカーのトリガー編もついに後編。さすがトリガー回というだけあって、ブログ更新のモチベーションが一気に下がってしまいました(苦笑) まぁ結論から言いますと、かなり粗の目立つ後編だったな、という印象でした。今回は、トリガー本編の物語にはあまり触れず(そちらはいずれトリガー本編記事にて)、デッカー第8話単体としての粗を中心に、感想記事を進めていきたいと思います。正直、記事冒頭から私も「粗」とか本当は言いたくはないのですが、なにぶん今回、褒めるところが何一つとして無く、粗しかなかったもので……

それでは早速、見ていきましょう!

↓前回記事はこちら

igomas.hatenablog.com

《デッカー第8話》

 冒頭、やはり「皆を笑顔にしたい」は台詞として違和感がありすぎますし、説得力もなさすぎます。カナタがなぜそれで納得できたのか、理解に苦しみます。とそこへ、イチカから通信が。ナースデッセイ号がグラグラ揺れ、イチカが台にしがみつきながら、「カナタ、街で大変なことになってる」と告げ、OP。

 OP明け……ん? ナースデッセイ号揺れてなかったっけ。イチカめっちゃ焦ってなかったっけ? え、ナースデッセイ号臨戦状態じゃなかったの? え、街で倒れている人、ガッツセレクトが来るまで完全放置? え、一般人、誰も倒れてる人々の心配とかしなかったわけ? じゃ誰がガッツセレクトにこの異常事態を報告したの? と、ハテナが無限に出てきます。

 イチカの「どうなってるの?皆幸せそうな笑顔のまま」という台詞も引っかかります。明らか異常事態、もしかしたら倒れている人は何かの病気にかかっているかもしれません。微笑みながら倒れる姿には、むしろ不気味さすらある状態で、それを「幸せそうな笑顔」というセリフで表現するのは不適切でありましょう。そもそもセリフで描かなくとも映像で伝わるでしょうに。セリフもひとつひとつ、引っかかってしまいます。

 というかそもそも、前回ナースデッセイ号墜落したはずなのですが、何事もなかったかのように飛んでいるのはなぜ?

 冒頭のシーンで既に無限にハテナが出てきて、大変困惑します。もう少し台詞回し、どうにかならなかったものか。

 前回から出ている、「カナタの戦う理由」問題にですがそもそも、「スフィアの脅威にさらされる中で、皆がこれまでの暮らしに戻れるように戦う」と、明確に戦う理由が既に提示されているわけで、本当に蛇足でしかありません。

 制作陣(坂本監督、ハヤシナオキ氏)もその辺りよく分かっていないんじゃなかろうかと思われ、実際、再度「戦う理由」というテーマをぶっ込んでおきながら、「俺がやりたいのは煎餅屋じゃなくて防衛隊」程度の描写。そもそもカナタの「理想の世界」が煎餅屋ではなく、防衛隊にいることだというのは1話の時点で描かれていたこと。今更感がすぎます。前回7話で、1話の要素を露骨に出してきたあたり、坂本監督とハヤシナオキ氏は、デッカー7、8話制作時点では、1話の内容しか知らなかったんじゃないでしょうか。2話から6話がどんな話かすら、共有できていないんじゃないでしょうか。

 どちらにせよ、7,8話制作陣は1話で時間が止まっているように感じます。2~6話での主人公や周りの成長を共有できていない感じ。坂本監督のゼロやベリアルの描写が、ずっとウル銀で時が止まっているのを彷彿とさせます。

 しかも「皆を笑顔にしたい」という、実にふわっとした戦う理由をもつトリガーから、戦う理由を見つけるのを強要されるというのも、明らかに人選ミスです。

 これまでの展開をまったく考えず、強引に脈絡のない展開を入れ込んでくる。これまでの話との整合性もとれず、作品を台無しにする行為に他なりません。しかもその脈絡なく入れてきた展開も、何ら面白く描けていない。まったくもって酷い脚本と言わざるを得ません。

 まぁ、制作陣に忖度してかなり譲歩するとすれば、もしかしたら、スフィアの脅威が去った後どうしたいのか、ということをマナカケンゴは聞きたかったのかもしれません。が、それならそういう台詞回しにするべきですし、本当にセリフ選びが良くないです。一言で言ってしまえば、すっごく下手

 さて、ルルイエらしき植物の暴走について説明するため、ユナが登場。お役所仕事人らしく見せたいのは分からなくもないのですが、さすがに堅すぎて驚きました。まぁそのあとのケンゴとの会話でのギャップを見せたかったのでしょうから、ここは制作陣を尊重しておきましょう。

 除草剤により意識を取り戻した人々が、「ここどこ?」と言うのですが、いやいや、倒れた場所なんだからさすがに「ここどこ?」とはならないでしょとも思うのですが、あまりいちいち突っ込んでいると長くなるのでこの辺りで。

 ツインテールの大群を一掃したネオマキシマナースキャノンを、いきなりギジェラのいるビルに放つ辺り、さすが坂本監督の描くガッツセレクト、一般人への被害をまったく考えていない防衛隊だ!(苦笑)

 さて、スフィアメガロゾーアが現れ、デッカーとトリガー同時変身からの戦闘です。うーん、なんというか、急にデッカーの戦闘スタイル変わったなぁ。トリガーとほぼほぼ動きが同じで、戦闘スタイルが完全に無個性化しています。ギャラファイにも言えることですが、全員が全員同じ動きになっていって、どんどん無個性化が進む、というのはキャラクター作品としていささか問題ですので、もう少しスーツアクターの方々にも差別化をつけていただきたいところ。アクションが凡庸で面白くありませんでした。

 ケンゴは?カナタは?と言うイチカに対し、ユナが「大丈夫、良くあることだから」と言うのですが、まったくもってイチカに対して説得力がありません。もう少しセリフ選びどうにかならなかったのかな、とは思います。

 イチカが、「TPU訓練校怪獣対策課の実力を見せてやる!」うーん、やっぱり1話で時が止まっていないか、制作陣。イチカはもう立派な防衛隊員なのですが。セリフ選びどうにかしてよ、と思います。

 もうミラクルタイプに変身してやること決まっていて、最後の一押しって場面で言う「本当の戦いはここからだ」もちょっと、場面的に合っているとは言いがたいですし、こんな使い方をするのであれば武居監督に残してあげて良かったのではないでしょうか。まぁ、武居監督もそんな安直なダイナ擦りはやらないかもしれませんが。あとこのシーン、セリフがほんと聞きづらいです。

 全体的に今回、セリフが聞きづらかったですね。キャラの滑舌も若干悪く、ところどころ巻き戻して見ていました。坂本監督は取り直しをあまりしないことで有名ですが、こういうセリフの滑舌も、あまり気にせずOK出しているのでしょうか。その辺り少し、気になりましたね。

 カルミラとの共闘自体は、賛否両論あるものの、取り敢えずは7,8話で制作陣がやりたいことをやった、という感じでありましょうか。カルミラ、ダーゴン、ヒュドラム復活、そしてケンゴが彼らを宇宙へ解き放ってしまうというラストは、正直言いたいことも色々ありますが、ちょっとここから更に記事を書くのはさすがに頭が痛いので、また機会があればどこか(トリガー記事あたり)で書くとしましょうか。

 8話全体として、正直「あってもなくても良かったお話だったよね」くらいのテンションで描ければいいな、と思っていたのですが、それをさらに下回るクオリティで少々驚いています。セリフや描写、キャラの動きの殆どに、違和感を感じざるを得ませんでした。セリフやキャラ描写といったところは、デッカーがこれまでとても大事にしていた部分であり、そこを雑に描かれてしまったことで、デッカー全体としての評価が下がってしまったことは言うまでもありません。7、8話があるというただそれだけの理由で、デッカーは自分の中ではニュージェネ1位を逃したかもしれません。もう少しセリフ選びだけでもどうにかならなかったのかな、と思う、そんな8話でありました。

 次も坂本監督だそう。不安でしかありません。

 

 それでは、また次の記事でお会いしましょう、igomasでした!