皆さんこんにちは! igomasです。今回も、ゼット感想、進めていきまずぜ!
第11話、第12話を通して、「怪獣を倒すことの是非」テーマが語られ、ハルキの心の迷いは未だ解決しないまま、第13話に突入しました。今回はカネゴン回ということもあり、少し緩い雰囲気の回となるわけですが、その中で、しっかり「怪獣を倒すことの是非」というテーマに寄り添っていけるのか、が一つの見所となるでしょう。
そしてもう一つ、大きな見所があるのですが、これは記事本編で語ることと致しましょう。それでは、第13話感想、はじまりはじまり~♪
《第13話》
やっぱり総集編だった(笑)
特空機スペシャル放送を見た時には、今作はやや変則的なのかな、と思いましたが、今作も、前半12話、総集編、後半12話のフォーマットは崩さない方針のようです。どうせ総集編でしょ、と見ない方も多いようですが、近年ウルトラマンの総集編はひと味違いますよね。本編のストーリーと絡ませつつ、過去を振り返るというやり方が、オーブの頃から定着しており、かなり見ていて面白い総集編になっています。話もガンガン進むので、各所に後半に向けた布石がちりばめられており、つまり、考察の宝庫、なんですよね。
今回は、本編の話に触れることはもちろんですが、後半への伏線を考察していければと思っています。感想記事、というよりかは、やや考察記事寄りになるかもしれませんね。
本記事でしっかり扱おうと思っている伏線は、タイトルにもあるとおり、「ラスボスは誰か」という問題であります。普段悪役考察をしている身としては、腕が鳴りますね。しっかり考察していこうと思っているので、そちらもお楽しみに。それでは、早速本編を見ていきましょう。
グルジオライデンとの戦闘の際、急にハルキと気持ちが合わなくなった理由が分からず、悩むゼット。ウルトラもやもやするゼットが、ハルキを心配するところからスタート。
ハルキは、またも腕立て伏せ。休日のヨウコ先輩は、かなりクールな印象ですね。ちなみに、このシーンのロッカー、ナカシマヨウコ隊員役の松田リマさんのツイッターで紹介されてましたよね。各キャラクターの漢字表記が載っており、それぞれ「蛇倉 正太」「中島 洋子」「夏川 遥輝」「大田 結花」とのこと。
物音を不審に思ったハルキは、特空機格納庫にて、カネゴンに遭遇。ウルトラメダルを食べられてしまい、OP。今回の監督は、内田直之氏。ウルトラマンでは今作が初の監督作品とのこと。どんな魅せ方をしてくれるか、楽しみ。
ここから、カネゴンからメダルを取り出すため、ハルキが奮闘するコミカルなシーン。今までって、総集編一話だけで怪獣を描くってことはしてこなかったのですが、こうやって怪獣を使うのは、非常に良い試み。
カネゴンにゼットのことを尋ねられ、アルファエッジのことを教えると、アルファエッジのメダルが口から出てくる、と、怪獣と総集編要素を混ぜつつの構成がお見事。
とそこへ、ヘビクラ隊長が登場。カネゴンを巡ってのコミカルなやりとりが、非常に好印象。この監督脚本家コンビ、意外といいかも……ヘビクラ隊長、完全にカネゴン知ってましたね(笑) ヘビクラ隊長は、「ようやっと怪獣を倒せるところまで来たか」と、誇らしげにキングジョーを眺めます。「この調子で開発が進めば、そのうちウルトラマンを越える力も」と、特空機の未来に思いを馳せるヘビクラ隊長。しかしその後、カブラギシンヤの残した『ウルトラメダルの精製法の書かれた紙』を手に、「もっと頑張ってもらわないとな」と不穏なセリフを残します。ヘビクラ隊長は、カブラギの暗躍を黙認し、むしろ利用している、ということがうかがえますね。
さて、今回のメイン考察となる、最後に立ちはだかる相手は誰だ?(ラスボスは誰だ)問題に映るとしましょう。まず前提として、本作のメインヴィランはカブラギシンヤではない可能性が出てきたんですよね。というのも、身も蓋もない言い方をすると、あまりにカブラギシンヤにメインヴィランとしての魅力が無いからですね。キングジョー回を最後に、カブラギシンヤはそもそも登場すらしていません。しかも、ヘビクラ隊長には正体がばれ、ヨウコとユカの前にあっさり姿を見せ、盗もうとしたウルトラメダルをあっさりゼットに奪われるなど、メインヴィランとして粗が多すぎます。メインヴィランとしては、あまりに雑魚過ぎる、と言わざるを得ません。故に、彼はあくまで作品を彩る小さなスパイス。ラスボスは他にいると考えるのが、無難でありましょう。
また、少しメタ的な話になりますが、ここ数年、メインヴィランは総集編の第13話にも出てくる、というパターンが定着しています。オーブだとジャグラー、ジードだとフクイデ、ルーブは美剣サキ、タイガは霧崎。何かしらの形で、ちょこっと総集編に顔を見せるイメージが強いですよね。カブラギシンヤは第13話にはほぼ登場せず、代わりにストレイジの面々が登場しています。これはもしや、ストレイジの面々からラスボスが出るのでは? と疑いたくもなりますよね。
ラスボス候補として、私igomasが考えているのが、オオタユカ、ヘビクラ隊長(ジャグラー)、ベリアル、特空機最終号であります。次点で、巷で予想されているのが、バコさん、ナカシマヨウコ隊員。この辺りを、考察していくことにしましょう。ここでは最有力候補となっているオオタユカを除く、他のメンバーを見ていきます。
まず、ストレイジのメンバーや、特空機がラスボスと考えられている点について、補足説明をしておきます。ウルトラマンゼット主題歌2番の歌詞に、「最後に立ちはだかる相手は誰だ?正義の心振りかざして牙を剥くヤツ!最強の力を手に入れたモノは何処へ向かい誰と戦うの?教えて」という記述があります。ここから、最後に立ちはだかる相手(ラスボス)が、正義の心を振りかざして(ストレイジの力を使い)牙を剥くやつ、ということが想像できるわけですね。最強の力(最強の特空機か、はたまた未知のエネルギーか)を手に入れたラスボスを、ゼットが止めに入る、という最終回が予想され得ますね。以上の歌詞から、ストレイジ内部にラスボスがいるのではないか、と考えられるわけです。
ここで、巷で騒がれているナカシマヨウコ説、バコさん説を除外しておきましょう。というのも、この二人はある程度劇中で好印象を持てるキャラとして造形されているので、黒幕にしてしまったときに、まったくもってメリットがないからです。曲がりなりにも、ナカシマヨウコ隊員はハルキの上司としてかなり奮闘していますし(実際、かっこいい戦闘シーンも散見される)、バコさんも、特空機(ウインダム・キングジョー)開発の際などは、ユカやハルキに年長者としての心あるアドバイスをしているように見えます。他のオオタユカやジャグラーといった、いかにも悪役になりそうな連中がいながら、ナカシマヨウコ、バコさんを敵に回してしまっては、ストレイジの好感度がだだ下がり、歴代最低の防衛組織になってしまいかねませんから、さすがにそれはしないでしょう。なお、バコさんが、昔少し格闘技をたしなんでいた、という描写があることから、実は宇宙人である可能性や、「使えるものは何でも使う」発言が実は黒幕的視点からの発言だった、みたいなことになる可能性を否定は出来ませんが、さすがに好印象を持てるキャラを黒幕にというのは、かなり作品作りとしてコスパが悪く、やって欲しくないところ。
次に、最終特空機がラスボス、という説。これは、新規ファンの方はピンとこないと思いますが、以前いた「ダークザギ」というラスボスから連想して出来た説ですね。このダークザギというのは、ある星の住民が、ウルトラマンと同等の力をもつ兵器を作ろうとして、結果暴走した人工生命体なんですよね。なんだかストレイジが特空機を作るのと、ちょっと似ていますよね。ここから、特空機の最終形態が、暴走し、ゼットのラスボスになるのではないか、という考察がなされています。まぁ、それはそれでありだとは思いますが、やはり二番煎じ感が否めないので、個人的にはやめてほしい展開ではあります。
そして、ジャグラスジャグラー(ヘビクラ隊長)説。以前第8話感想でも述べましたが、彼はセレブロとは全く関係なく別の目的でこのゼット地球に来ていると思われます。その目的を達成するため、最終的に敵に回る、ということもあるかもしれません。今回の、セレブロを利用しているかのような発言にも、注目ですね。彼はもともと、ウルトラマンの力を求めたものの、光に認められることなく、闇に魅了されていった、という過去がありますから、ウルトラマンを越える力ほしさに、主人公を裏切る、なんてこともあるのかも。カブラギに作らせた人工ウルトラメダルを利用して、2番の歌詞どおり最強の力を手に入れ、そして暴走するのかも。また、ラスボス限定アイテムである、主人公と対を成す武器(ダークライザー)を所持しているのも、黒幕ポイントが高い。とはいえ、ジャグラーは既にヒーローサイドとして描かれることも多く、果たしてラスボスになりそうかと言われれば、確率はやや低めでしょうか。
他のラスボス候補枠の考察はまた後にして、第13話を見ていきましょう。
お金が足りないと動けなくなってしまう、というカネゴンに、へそくりからワンコイン渡すと、へそくり全部持って行かれるという……のほほんとした演出が良い。この人のちゃんとした特撮を、一回見てみたいですね、わくわく。
ベータスマッシュの説明をしていると、そこにオオタユカが現れ、隠れるハルキとカネゴン。オオタユカに見つかったら解剖されちゃう! と最悪のパターンをイメージします。今更ですが、解剖って普通死んだ生物とか、麻痺させた生物とかにやる印象ですが、オオタユカは生きている(しかも喋ってる)状況で生物を解剖するマッドサイエンティスト、というイメージが既にストレイジ内に定着しているのが、とても、ヤバい(笑)
カネゴンが思わずメダルを吐き出し、それをハルキが飛び出してギリギリキャッチ。ユカにメダルのことをなんとか気づかれずに済みますが、グルジオライデンの解剖結果が出たユカに、長話を聞かされます。とそこへ、カネゴンがふざけだして……というこの辺りのコミカルパートが、非常に良い。今回のコミカル面は、だいぶ見やすいですね。この監督のコミカル面と、特撮が合体すれば、それはそれは出来の良い単発回が出来るのではなかろうか。
カネゴンの方ばかり気にして反応の悪いハルキに、ユカは「もうなんか最近上の空だよね~しっかりしてよ、前線に立つのは君なんだから」と言って去って行きます。さて、そろそろ、最近の有力説、「オオタユカラスボス説」について扱うとしましょうか。
オオタユカは、割と伏線めいたものが張られているイメージですね。怪獣が好きすぎて、一般人がどれだけ死のうが、街で怪獣がどれだけ暴れようが、全く気にしないそのサイコパスぶりは、常人とは思えません(笑) レギュラーメンバーの中で唯一ウルトラメダルに触れていないこと、臭すぎて地球人(や宇宙人のジャグラー)が耐えられないほどの、グルジオライデンの表皮の異臭に耐えていたり、まるでカプセル怪獣を知っているかのように、セブンガーやウインダムといった、セブン関連の特空機をデザインしたこと(メタ的なことではありますが)などなど、怪しいポイントを挙げればきりがなく、まぁ順当にいけば、ストレイジメンバーの中で一番黒幕らしい人物。
とはいえ、オオタユカ黒幕の伏線としてはあまりにベタというか、目立ちすぎており、逆にオオタユカは黒幕ではないのでは、なんて思っています。
私の記事を見ていただければわかると思いますが、現状オオタユカの印象がかなり悪いんですよね。実は黒幕はオオタユカでした、なんて展開をやられても、たぶん私は「あんなにいい人だと思ってたのにまさか黒幕だったなんて!」と思うのではなく、「悪人だと思って見ていたらやっぱり悪人だった」って思うんだろうな、と。オオタユカラスボス説が一番濃厚ではあるものの、個人的には正直一番避けて欲しい展開ではあるんですよね。
先の「前線に立つのは君なんだから」発言は、特空機開発者・技術者として、ハルキが特空機に乗って前線に立つことを指しているのか、それとも黒幕として、ハルキがゼットになって戦うことを指しているのか……これが伏線なのか、それとも単なる会話なのかは、今後の展開次第、といったところでしょうか。
一応、可能性はかなり低いですが(今後の展開的に)、私が推しているベリアルラスボス説を説明しておきますね。この作品自体が、ウルトラマンゼロの弟子の物語であり、また作品に「デビルスプリンター」が大きく関わっている以上、やはりベリアル関連の話は避けては通れないと思うんです。勝手なイメージではありますが、私igomasは、ベリアルを、マリオのクッパ型の悪役と形容することが多いんですよね。様々に姿形を変えつつも、だいたいの黒幕で、ラスボスとして立ち塞がる。ゼロの永遠のライバルで、因縁の敵。であるならば、ゼロの弟子とも、いつかは戦うのではないか、と思わずにはいられません。ジード本編において一旦ベリアルの物語は終了していますが、なんらかの形で復活を遂げ、ラスボスとして対峙するのではないか、とどこか期待してしまう自分がいます。ベリアルラスボス説、確率は3%くらいかなと思っていますが、劇的な展開で復活してくれれば、個人的には嬉しいところ。
というわけで、感覚的には黒幕は、「オオタユカ52%、セレブロ20%、ジャグラー15%、特空機最終機10%、ベリアル3%」くらいで予想しています。はたしてラスボスは誰になるのか……非常に楽しみ。
さて、「ゼットになって怪獣を倒すの面白そう」と言うカネゴンに対し、「むやみに怪獣を倒してしまうことはいいことなのか」と悩みを打ち明けるハルキ。地球人を守るためには、割り切って怪獣退治をしてしまうしかないが、しかし怪獣の気持ちを本当に無視してしまって良いのか、ハルキは悩み続けます。
カネゴンは、メダルは君のことを信頼している、優しいハルキのところに、メダルも戻りたがっている、とハルキを励まします。ほんの少しだけ心がほぐれたのか、ハルキはガンマフューチャーの話を聞かせ、トイレに駆け込むカネゴンw 来週からガンマフューチャーの構成メダルを見るたびに、色々と、感情が錯綜しそう(笑)
カネゴンはストレイジ日本支部を去り(野放しにしていいのか)、ハルキがカネゴンに「ありがとう」と言うのが、非常に好印象。お腹がすいて動けなかったカネゴンは、優しいハルキに助けられ、怪獣のことで悩んでいたハルキは、「メダルのことがよく分かる」カネゴンに、励まされる。カネゴンだからこそできる演出を、総集編テイストに仕上げたのは、素晴らしい演出でありました。
ゼットは「おかげさまで分かったよ、ハルキの悩み。一つになっているのに、分からないこともあるもんです。難しい問題です、だから、俺も考えるよ、一緒に。ウルトラマンにとっても、大事なことだと思うんです」と、ハルキの悩みに理解を示し、一緒に悩む、というスタンスを表明。根本的な問題は解決していないけれど、でも理解者がいてくれる。これはハルキの気持ちとしては、大きな一歩でありましょう。ハルキとゼットの会話を挟んだ上で、最後には、ヨウコ先輩もハルキを心配してくれていることを示し、終幕。
次回予告を見たときには、コミカルなカネゴン回で、ハルキの悩みをしっかり描けるのか、と結構不安でしたが、カネゴンの特性を利用しつつ、ハルキを励ましながら総集編を仕上げ、ハルキだけでなく、ハルキの悩みを知ったヨウコ先輩とゼットが、一緒に悩んでくれている、と示したラスト、そして、しっかりカネゴンとのやりとりはコミカルに仕上げ、とかなり完成度の高い一品。この方のメイン監督回が、はやく見たい。
総集編というのは、その性質上、話を大きく動かすことは出来ませんが、その中で、かなり良いパフォーマンスを見せてくれたのではないかと思います。次回からはいよいよ後半戦。物語が大きく動く予感、ですね。私も楽しみに待ちたいと思います。
それでは、また次の記事でお会いしましょう、igomasでした!