igomasの部屋

どうも、igomasです。ウルトラマンファン。ヒーローより怪獣、悪役が好き。今日も今日とて「悪役」考察♪

ウルトラマンデッカー6話感想 ウルトラマンにゲストは必要か

 皆さんこんにちは、igomasです! 今回も、デッカー感想、やっていきましょう!!!

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《第6話》

 第6話でも、引き続き辻本監督が続投。脚本は、4話と同じく中野貴雄氏が担当しており、細かい部分でストーリーにまた粗が出てきやしないかと、若干ハラハラしながらの視聴スタート。しかし、今回第6話、その尺の殆どを地底怪獣退治の描写に裂いたため、単発話としてのストーリーは、「カナタとリュウモンがお互いを認め合う」という、実にシンプルな内容に留まっていました。結果的に、「齟齬が起きるような『ストーリーの細かい部分』自体がそもそも存在しない」ことになり、中野、辻本タッグは無事危機を脱したのでありました。いやはや、本当に良かった良かった。

 下手にゲストを絡ませて、単発話としてのクオリティを下げてしまうよりかは、最低限メインキャラの掘り下げをした上で、特撮に全振りする、ということをしてくれればそれで十分なのです。

 もちろん、怪獣の生態を調査する中で、ゲストを絡めた方が、作品がより面白くなったり、深みが増したりすることもあるでしょう。そういう場合は、ゲストを出すことには意味があります。しかし、そういった事情がないのなら、無理にゲストを出す必要はありません。あくまでメインキャラの成長や、怪獣の生態をよく知るためのゲストなのであって、ゲストのためにメインキャラや怪獣がいるわけではないのです。今回ゲストの出番を出来るだけ廃絶したのは、名采配でありましょう。

 さて、今回のストーリーの軸となっていた、「カナタとリュウモンがお互いを認め合う」部分について触れておきましょう。この部分に関しては、概ね良く描いてくれていたのではないかな、と感じました。リュウモンは、カナタの甘いところ、軽口な発言についてはいつもとがめるような態度をとっていたものの、実はカナタの努力をちゃんと見ていた、というのが描かれたのは、良かったですね。リュウモンはこれまでの話でも、キリノイチカなど、他の隊員の長所と短所をしっかりと把握する能力がある隊員だ、という部分が強調されていました。そんなリュウモンがカナタの努力を認めることで、カナタが「気合いだけの実力の伴わない駄目キャラ」では決してないことが示されたのは、作品にとって大きなプラスでありましょう(第4話感想参照)。

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 まぁ、カナタがしっかり努力している、というのがセリフ一言で片付けられてしまったのは、映像作品としてどうなんだ、みたいなところはあります。今後カナタが努力している姿が、説得力を持った「映像」として出てきてくれることを願っています。

 またカナタも、今まではリュウモンのことを「100点満点主義のコチコチ野郎」だと思っていたものの、今回で考えをあらため、素直に「凄い」と認めるようになったのは、大きな成長でありましょう。もっとも、「人を救うという使命がある以上、俺達にミスは許されない」なんてのは至極当たり前のことで、やるべきことをただやっていただけのリュウモンに対して、今までそんな穿った見方をしていたのは、主人公としてどうなんだ、みたいなところはありますが。リュウモンもまぁ、第1話のころは結構怒鳴り散らすキャラだったので、気持ちは分からなくもないですが、しかし「コチコチ野郎」は主人公の発言として、言い過ぎかな、とも思いましたね。

 日常パートで他に気になったのは、カナタとリュウモンが最初にパゴスと遭遇した際。カナタがリュウモンを心配し、怪獣の攻撃に遭っていないかと心配して駆け回るシーンがありました。正直ここは、リュウモンを探している暇があったらウルトラマンになって市民を助けろよ、と思ってしまいましたね。

 実際、直後ではパゴスがビルに突撃して行っており、またそのビルに、人が大勢いる描写がちゃんとありました。市民の命より、仲間の隊員のことを心配しているようでは、正直プロ失格といわざるを得ません。これはさすがに看過できません。

 「人を救うという使命がある以上、俺達にミスは許されない」ということを学んだ(学ぶようなものでもない当たり前のことですけれど)カナタには、今後こういうことはして欲しくないですね。

 さて特撮パート。こちらはまぁ、ツインテールの大群であったり、地下の描写であったり、結構好き嫌い分かれる部分も多かったとは思いますが、私は結構好みでしたね。辻本監督、地底怪獣回を全力で楽しんでるなぁと感じました。

 今回はタイトル通り、パゴスだけでなく、他の地底怪獣も現れるのですが、グドンはまぁ予想できるとして、まさかテレスドンツインテールの大群が登場するとは思いもよらず、かなりワクワクさせていただきました。

 市街地にたくさん怪獣を出すと、セットの狭さが目立ち、上手く立ち回らせるのが難しくなるのは目に見えていますから、今回地下の戦闘にしたのはかなり良い判断でしょう。監督によれば、今回の撮影では非常に大きな液晶パネルを使用し、撮影したそうです。実際に作ったミニチュアセットをスキャンして、それを巨大液晶パネルで映し出し、その前で撮影したのだとか。地下での戦闘は、(ギャラファイのように)背景が静止画みたいになってチープな演出になるということもなく、かなりダイナミックな戦闘シーンでしたね。ガッツファルコンのシーンも、舞台を大きく見せるというのに一役かっていました

 またツインテールは、スーツではなく、小型サイズの人形なのだそう。長く使われていたスーツも、そろそろ寿命が来てしまったのでしょうね。そしてそのツインテールの大群を一掃する、ネオマキシマナースキャノン、つっよ。今後の活躍にも期待です。

 前回、カプセル怪獣が完全に蛇足だ、という話をしました。正直ガッツセレクトの戦闘機が優秀すぎて、カプセル怪獣なんていなくてもガッツセレクトのサポートで十分ではないか、と思えるほどだったんですよね。それが今回、ガッツセレクトとデッカーだけでは捌ききれない量の怪獣を出したことで、頭数としてのカプセル怪獣の存在意義が示されましたね(笑) まさか「カプセル怪獣いらないんじゃない?」問題を、物量でゴリ押して解決してくるとは思いませんでしたw

 これくらい怪獣が大量に登場しないと、カプセル怪獣の存在意義がないというのも事実で、「カプセル怪獣蛇足問題」は最終話まで続くきらいはありますが、ともかくたった1話でも、存在意義が示されたのは大きな進歩でしょう。

 あっちなみに、先週の総集編でマルゥル達がさらっとカプセル怪獣について触れていました。「最初登場したときは怪獣がもう一体出たと思ったけど、味方かよ、となった」そう。正直そんな大事なことはメインキャラに言及して欲しかった。また、「怪獣にも味方がいるんだね」というのは第5話のテーマでもあり、やはり2話の時点でそれをやってしまうのはやはり順番的に、悪手でしかなかった印象(5話感想参照)。

 ということで第6話感想でした。まぁ、色々言いましたが、特撮面白かったら何やっても許されるよね、そんな回。カナタとリュウモンの関係を描いて最低限メインキャラの掘り下げをした上で、あとは特撮に全振り。こんな回もあって良いと思います。

 今までにはない特撮技術も幾つか出てきましたし、今後の辻本特撮も、楽しみですね。それでは、また次の記事でお会いしましょう、igomasでした!