igomasの部屋

どうも、igomasです。ウルトラマンファン。ヒーローより怪獣、悪役が好き。今日も今日とて「悪役」考察♪

オーブオリジンの本体、オーブカリバー説

 皆さんこんにちは、igomasです。最近の記事で進めている、ウルトラマンニュージェネレーション考察。今回はその四作目、2016年7月から放送された、ウルトラシリーズ50周年記念作品、「ウルトラマンオーブ」の考察です。
 ウルトラマンオーブは、主人公クレナイ ガイが変身するウルトラマンで、ウルトラマンと変身者の意識が同じ、セブンタイプのウルトラマンでしたね。ストーリーは縦軸展開で、かつての戦いで愛する人を守れなかった(実際は生き残っていたのですが、ガイは知らなかった)トラウマから、自分の姿を見失い、先輩達の力をお借りして戦っていたオーブ=クレナイ ガイが、仲間と出会い真の姿を取り戻していく、というお話でした。
 さてそんなオーブの真の姿、オーブオリジンですが、この形態だけ所持している武器があって、それがオーブカリバーです。文字通り剣なのですが、回転盤みたいなものが付いていて、それを回すことで火、水、風、土の四属性の技を出すことが出来ます。また回転盤をめっちゃ回転させることで、最強の必殺光線、オーブスプリームカリバーを放つこともできるのです。このオーブスプリームカリバーの性能が非常に高く、テレビ本編におけるラスボスポジションであるところのマガタノオロチ以外を相手にした戦いでは、ほぼ完璧な必殺光線と化しています。
 しかし一方で、オーブオリジンがオーブカリバーを失うや否や、途端に形勢逆転、苦戦を強いられる、という描写がどうも多いように感じられるわけです。そこで、「オーブカリバーが強いだけで、オーブオリジン自体は強くないんじゃね?」みたいな意見が出てくることになったわけです。
 結論から言いますと、これは概ね事実ではないかと。オーブファイト以降は特に顕著で、オーブオリジンで苦戦して他の形態に変身する、という描写が多々見られます。スペック的にも、他の形態に比べひときわ抜きん出ているということもないですし。しかし考えるに、「ではオーブオリジンは別にいらないのか」というと、全然そういう問題ではないのです。
 劇中の話運びからもわかるように、オーブオリジンの最大の存在意義は、「真の姿を取り戻す」ことであり、真の姿を得て初めて、オーブはオーブとなるのです。実際のところ、序盤に比べ、オーブオリジンの姿を手に入れてからは頻繁に形態を変えるようになり、多彩なフォームで様々な攻撃を放ち怪獣を倒すことが多くなりました(オーブファイトやジード映画、ウルトラギャラクシーファイトでは顕著)。オーブオリジンは、オーブの闇を抱いて光となる、仲間を信じ自分を信じる、そんな心の現れです。その「信じる心」を手に入れたことで、自己に変わることのないアイデンティティーが生まれ、形態を変えても変わらぬ自分を軸として持てるようになった、だからこそ、怪獣に合わせて姿を目まぐるしく変える戦闘スタイルを確立出来たのではないでしょうか。「どれだけいつもと違う生き方をしたって、自分には変わらぬ、帰る家がある」みたいな感覚と似ているかも。
 まとめると、オーブオリジンという形態は、形態そのものが強いのではなく、オーブオリジンという姿が、オーブの全ての形態のスペックを総じて上昇させているがために、最強形態であるのに見劣りしているのではないか、ということです。オーブオリジンは、確かに「最強の形態」と呼ぶには弱いかも知れない。けれど、でもそこに込められたストーリーや仲間の思いを鑑みるに、とても愛着の湧く形態だな、と感じるのは私だけでしょうか。
 オーブオリジンの姿を手に入れたことには、もう一つのメリットがあったと思われます。それは、ジャグラーとわかり合えたこと。ライバルであるところのジャグラーは剣の使い手ですから、オーブカリバーを手に入れたことで、拳で語るならぬ、剣で語る、ことができるようになったのも、もしかしたらオーブとジャグラーの和解の一助となったのかも、しれません。
 というわけで、今回はオーブの基本形態、オーブオリジンを見ていきました。オーブカリバーを持っている時の光線のメチャ強感も、失ったときのちょっと弱い感じも全部含めて好きな形態です。今までに無い「基本形態」を持つオーブ、考察すればするほど味が出てくるかもしれませんよ。それでは今回はこの辺りで……!