igomasの部屋

どうも、igomasです。ウルトラマンファン。ヒーローより怪獣、悪役が好き。今日も今日とて「悪役」考察♪

ウルトラマンにメインヴィランは必要か・ウルトラマンデッカー2話感想

 皆さんこんにちは! igomasです。久しぶりの復活から早くももう一記事投稿です♪

 意外にもあっさりとデッカー2話感想が書き上がったので、早めに投稿しておきたいと思います。感想自体は1000字とあっさりめなので、感想に入る前に、ちょっとした雑談でもしようかなと思います。

↓デッカー第1話感想はこちらから

igomas.hatenablog.com

 

 

 

ウルトラマンにメインヴィランは必要か】

 今作ウルトラマンデッカーには、今のところ、メインヴィランが存在しません。厳密にはもしかしたら、スフィアがメインヴィランという扱いなのかもしれませんが、少なくともこれまでニュージェネレーションシリーズでは定番であった、「宇宙人のメインヴィランポジション」は今作にはいないようです。

 人型のメインヴィランポジション、というと、ウルトラマンオーブジャグラスジャグラーを想起する方が殆どでしょう。実際、オーブ以降、ジード、ルーブ、タイガ、Z、トリガーなどの作品に登場するメインヴィランたちは、いわゆるジャグラーポジション」といわれています。それほどまでに、ジャグラスジャグラーは影響力の強いキャラクターだったといえましょう。

 一応補足しておくと、ジャグラーの登場する『ウルトラマンオーブ』という作品では、それまでのウルトラマンにはない、新たなフォーマットが構築されました。「最初の6話ほどでウルトラマンの主要3形態が登場し、11,12話(中盤)で中ボス怪獣が登場してウルトラマンが新形態になり、そして24,25話でラスボスと戦う。ストーリーには毎回メインヴィランが登場し、基本的にはメインヴィランが怪獣を召喚する」というものです。このフォーマットが実に使い勝手が良く、トリガーまでずっと、このフォーマットが流用されてきました。

 オーブ以降、このフォーマットを使っていることから、「オーブがすべてのはじまり」みたいなイメージが視聴者にもついてしまって、オーブ以降のメインヴィラン達は「ジャグラーポジション」と呼ばれるに至ったわけですが、実はオーブより前の作品にも、メインヴィラン枠は登場しています。

 例えば、ウルトラマンギンガでは、メインヴィランとしてダークルギエルが登場し、怪獣(スパークドールズ)を召喚していましたし、続くウルトラマンギンガSでは、アンドロイドワンゼロや、チブル星人エクセラーが怪獣を召喚していました。ジャグラー以前にも、いわゆるジャグラー枠というのは存在していたということになります。

 そう考えると、「宇宙人のメインヴィランポジション」が登場しないニュージェネレーション作品は、ウルトラマンXと、そして今作ウルトラマンデッカーだけということになり、かなり今作が珍しい作品だというのも分かっていただけるのではないでしょうか。

 では今作にてメインヴィランが廃止されたことは、良い判断だったのか、悪い判断だったのか。それを考えていきたいと思います。

 結論から言いますと、私はこの、メインヴィラン廃止に大賛成です。

 というのも、ウルトラマンに登場するメインヴィランは、基本的には怪獣の魅力を大きく下げてしまっているからです。

 そもそもウルトラマンに登場する怪獣には、色々な生態を持つものがいます。その出自も、地球にもともと住んでいた古代の怪獣、環境破壊によって生まれた怪獣、宇宙から飛来した怪獣、妖怪、古代文明の兵器、などなど様々です。怪獣という未知の巨大生物に、どのようなバックグランドがあって、どのような生態を持っているのか、それだけでも十分、魅力的です。そしてウルトラマンはそもそも、怪獣特撮です。やはりこうした怪獣の魅力を描いてこそ、ウルトラマンは面白くなるといえましょう。

 ニュージェネレーションのメインヴィランたちは、基本的に怪獣を召喚します。これが意味するのはすなわち、「怪獣達のバックグラウンドの無味乾燥化」です。怪獣の出自がすべて「召喚」の一言で終わってしまうのは、明らかに怪獣の無個性化に繋がります。

 また、尺の問題もあります。作品を通して暗躍するメインヴィランを用意するということは、そのメインヴィランの行動原理や過去を説明するために、たくさん尺を使わなければなりません。そしてそのために、怪獣の生態・能力などを紹介する尺が大幅にカットされることになります。結局のところ、怪獣はなんでもよくて、ただ大きくてビームを吐いている存在、程度の扱いになってしまうこともしばしばです。これもまた、怪獣の面白さを半減してしまっています。

 では尺を割いてその分、メインヴィランをしっかり描けているかというと、それもまた首をかしげるもので、メインヴィランを書き足りていないことは、たとえば私のルーブ・タイガ感想記事を読んでいただければ分かるかと思います。

igomas.hatenablog.com

 

igomas.hatenablog.com

 たとえば主人公と対立する思想の持ち主としてメインヴィランを配置するのであれば、メインヴィランがどのような行動原理を持っていて、どのような過去を持っているのか、というのは突き詰めて描かなければならず、残念ながら、あまり近年のウルトラマンではそういうことができていないのかな、と思ったりしています。

 そして再三いっていますが、ウルトラマンはあくまで「怪獣特撮」です。伏井出ケイや美剣サキ、イグニスといった人物らは、見た目は人間そのままで、宇宙人態といったものが存在しません。怪獣や宇宙人の見た目を持たないキャラが、ずっと怪獣サイドとして出てくるよりかは、しっかり着ぐるみを作った怪獣や宇宙人が登場した方が、怪獣特撮としてより楽しめるのは必然でありましょう。少なくとも怪獣特撮でメインヴィランを出す以上、ジャグラーセレブロのような、宇宙人としての姿は当然あって然るべき、だと思っています。

 もちろん、作品通しての敵となるメインヴィランを用意しておけば、メインヴィランの野望を阻止するためのお話、という縦軸のプロットが組みやすく、フォーマットとして重宝する制作陣の気持ちも分からなくはありません。しかしことウルトラマンという作品においては、人型の怪獣召喚系メインヴィランと、怪獣とでは、かなり相性が悪いのではないか、とも思えるのです。

 このような理由で、今回、デッカーでメインヴィランを廃止したのは、非常に良い試みだと考えています。今後デッカーがどのような物語になっていくのか、今から楽しみですね。

 ということででは、件のデッカー2話感想、見ていきましょう♫

 

【デッカー2話感想】

 1年間ともに訓練した仲なのに、リュウモンソウマの態度が悪すぎるw まぁ、アスミカナタもアスミカナタで喧嘩腰なのは、主人公としてどうかとは思いますが。

 山での喧嘩のシーン。アスミカナタのコンディションをちゃんと分かっていて、怪我の具合から、時間内に目的地にたどり着けないどころか、無理をして怪我を悪化させるだけになるなら、アスミカナタを帰すのが得策、というリュウモンの判断はまったく間違っておらず、「どこまでやれるかやってみたい」というアスミカナタの発言は我が儘でしかないのですが、なんか「アスミカナタも正しい」みたいになってどうも釈然としません。山登りの話(アスミカナタの怪我を思っての判断)を地球をスフィアから守ること(生きるか死ぬかの瀬戸際の判断)と同一視して、やらずにはいられないからやる、と論点ずらしをするキリノイチカもよく分かりません。

 まぁ、リュウモンにまったく非がないかというとそういうわけでもなく、アスミカナタが怪我をする前から、やや速いペースで上っていたりと、チームメイトのことを考えていない点は短所ともいえましょう。ただ、アスミカナタが足を怪我したのは山が揺れたから(おそらくは怪獣のせいで、リュウモンのせいでは決してない)であり、喧嘩のシーンでは100リュウモンが正しいという感じでしたね。

 デスドラゴが現れていなければ、山登りするしない議論は、脚本の粗が目立って、より収拾のつかない展開になっていたことは必至でしょう。怪獣が現れて良かったね(苦笑)

 ということで、「角破壊され怪獣」デスドラゴの登場です。今回かなり特撮良かったですね。橋を壊すシーンも、ガッツファルコンが水上を行くシーンも。

 今回後半パートは本当に面白かったです。武居監督、山での特撮めっちゃ上手いですね。かなりワクワクしました。今回の怪獣は究極の無個性怪獣デスドラゴでしたが、「首を左右に振り尻尾を激しく上下させている」のを見て、威嚇行動と分析したり、角を折って戦意を喪失させるという作戦を立てたり、最低限怪獣描写もしておりグッド。角と口から放たれる光線はシンプルながらも、ガッツファルコンとの絡みが良いので良いんじゃないでしょうか。それから怪獣がそれほど強くなくとも、「変身者が足を怪我している」というスパイスを足すことで戦闘を面白くするのも、良い判断。

 まぁ、正直なところやはりカプセル怪獣要素はいらないなぁと思います。ダイナのオマージュ作品である以上、ダイナに絡めて欲しいと思ってしまいます。ダイナ要素でなく、セブン要素で引きつけようとしているのはつまり、制作陣がダイナというコンテンツの持つ魅力を過小評価しているということであり、やっぱりちょっと悲しいなぁとは思います。

 ミクラス自体は魅力的に描かれていましたし、特撮のそれぞれのカットや寄りの仕方など、計算され尽くしているなぁとは思うんですけどね。特撮自体はほんといいんですけど、でもまぁ、セブン要素いらないかなというのが正直な感想です。

 あっ、それから、怪獣が人類の味方として現れたことに関しては、隊員一同、ノーコメントなんですねw 物語上触れないわけにはいかない、結構重要なことだと思うのですが。

 なんだかんだで色々ありましたが、アスミカナタら3名はガッツセレクトに入隊。アスミカナタとリュウモンの関係があまり良くなかったり、懸念点はあるものの、まぁ、あの地獄みたいなトリガーガッツセレクトとは比べものにならないくらい雰囲気良いから別にいいや(笑) それぞれのキャラもしっかり立っていますし、なにより嫌味でないのが良い。

 今回ようやく初登場を果たした、HANE2(エイチエーエヌイーツー)は、正直打ち込むのが結構面倒くさいので、取り敢えず、このブログでの呼び名は、ハネジかハネツーでいきたいと思います笑

 

 というわけで、デッカー2話感想でした。また次の記事でお会いしましょう! igomasでした!